スピーカーユニットメモ ~エレクトロボイス 209-8A~

EV(エレクトロボイス) 209-8A



EV(エレクトロボイス) 209-8A



仕様
  • 形式:フルレンジ
  • 口径:8インチ(20cm)
  • インピーダンス:8Ω
  • 再生周波数帯域:80~15kHz(±5dB)
  • 出力音圧レベル:94dB
  • 入力:10W
  • バッフル開口径:φ182mm
  • 重量:1.0kg
  • マグネット重量:320g
  • マグネットサイズ(実測):φ88×10mm
仕様書pdf(エレクトロボイス公式)仕様書pdf(エレクトロボイス公式)より引用させていただきました。
※実測と表記があるものは、私が実際に測定した値です。



関連記事

共鳴管型スピーカー製作 [エレクトロボイス 209-8A使用]



所感

オーディオファンの端くれとしてアルテックサウンドとやらを一度は聴いてみたいと思っていたのですが、パンケーキなどのビンテージ品は高いですし、何しろ年代物なのでコンディションもいろいろで管理が大変そうです。

そこで、インターネットで調べているとエレクトロボイスが販売している209-8Aがアルテックの流れを汲む製品のようですし、値段も手ごろなので購入してみました。


EV 209-8A(正面1)
EV 209-8A(正面1)

コルゲーションのない平らなペーパーコーンで、指でつつくとパンパン鳴ります。

コーンは非常に軽そうですが強度は低そうです。小型の磁気回路に軽いコーンの組み合わせで、能率良く鳴らすタイプだと思うので、小型の密閉箱などスチフネスが強く働くエンクロージャーでは歪が多くなりそうです。

インターネットで調べた限りでは、大型密閉箱、大型バスレフで使われている方が多いような印象を受けました。置き場所の制約を考えないで良いのならば、平面バッフル、後面開放箱の方が向いているのかもしれません。

バックロードホーンでは空気室のスチフネスに振動板が負けてしまいそうです。そういう意味では空気室のない共鳴管方式は良いかもしれません。


EV 209-8A(正面2)
EV 209-8A(正面2)

ボイスコイルボビンに直接接着されたサブコーンが付いており、メカニカル2ウェイになっています。この部分だけ見ているとダイトーボイスDS-16DFに似ています。


EV 209-8A(エッジアップ)
EV 209-8A(エッジアップ)

ダイトーボイスDS-16DFとの一番の違いがエッジの構造です。DS-16DFは幅のあるロールエッジとなっており、振幅が十分に取れるように設計されていますが、209-8Aは幅が狭く、振幅がほとんど取れないフィクスドエッジになっています。

このユニットの本来の用途はシーリングスピーカーや、ウォールスピーカーのようです。このような放送機材はアナウンスが鮮明に聞き取れる必要があるため中域重視、アナウンスは低音が出ると聞き取りにくくなる(男声が顕著)ため、低域を再生しない設計になっているようです。


EV 209-8A(ダンパー)
EV 209-8A(ダンパー)

ダンパー部。錦糸線はコーン経由ではなく、ボイスコイルより直接出ていました。


EV 209-8A(背面)
EV 209-8A(背面)

背面側。フレームはプレススチール製。マグネットはφ88×10(mm)で320gです。

近いサイズのマグネットが付いているフォステクス製フルレンジはFF105WKで340gでした。FF105WKは口径10cmのフルレンジで、標準エンクロージャーがバスレフ(6リットル)となっており、設計思想がまったく違うユニットであることが分かります。


EV 209-8A(端子部アップ)
EV 209-8A(端子部アップ)

端子部付近の拡大写真です。端子下のフレームに複数開いている穴はトランスを固定するためのネジ穴です。私が購入した機種にはトランスが付いていませんが、他にトランス付きの209-4Tという機種があるようでした。放送機材ならではの仕様です。


EV 209-8A(端子部全景)
EV 209-8A(端子部全景)



EV 209-8A(包装箱)
EV 209-8A(包装箱)



EV 209-8A(包装箱開封)
EV 209-8A(包装箱開封)

蓋を開けた様子。マグネット口径とぴったりサイズの穴が開いたダンボールの内蓋が付いており、輸送時の振動で移動しないようになっています。


周波数特性

EV 209-8A(周波数特性 EV公式)
EV 209-8A(周波数特性 EV公式)

仕様書pdf(公式)の周波数特性部分を引用させていただきました。

1.8FT^3(≒51リットル)SEALED BOX(密閉箱)と、1.0FT^3(≒28リットル)BACK CANの2種類のエンクロージャーに取り付けた場合の周波数特性が示されています。BACK CAN(バックカン)とは天井埋め込みで設置する場合に使用する筒状のエンクロージャーのようです。

どちらも高域は実質10kHzまで、低域はバックカンでは200Hz、密閉箱でも100Hzあたりまで。中域にピークがあり、特に2.3kHzが高くなっています。


EV 209-8A(周波数特性 実測)
EV 209-8A(周波数特性 実測)

本当に中域がこんなに盛り上がっているのかを確かめるために、自分でも測定を行いました。

ユニットのマグネット部分をクランプで固定して、宙吊りのような状態で測定しています。バッフル効果が全く期待できないので低域は参考になりません。しかし、指向性が強い高域では公式とおおむね同じになると想像していたのですが、そんなことはなく素直な特性です。

これはエンクロージャー有無の影響なのか、測定環境の影響なのかちょっとわかりません。ひとつ気になったのが公式のグラフでは縦方向の目盛りが私が測定した結果よりもかなり拡大されているので、その影響で中域のピークが異常に拡大されて見えているのかもしれません。

音質についてのインプレッションは、現在このユニット専用のエンクロージャーを作成中なので、それが完成しだい掲載する予定です。いまのところツィーターは付けないつもりでいますが、周波数特性からすると欲しくなりそうです。
(※専用エンクロージャーは完成しています。)
共鳴管型スピーカー製作 [エレクトロボイス 209-8A使用] 構想・設計編




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