スピーカーユニットメモ ~2.5inch フルレンジユニット ALTEC LANSING L02-013A-08-B~

2.5inch フルレンジユニット ALTEC LANSING L02-013A-08-B



ALTEC LANSING L02-013A-08-B
ALTEC LANSING L02-013A-08-B





仕様
  • 形式:2.5inch(約64mm)コーン型フルレンジ
  • 公証インピーダンス:8Ω
  • 最低共振周波数(f0):約190Hz(実測)
  • 入力:5w
  • 実効振動半径(a):約2.2cm(実測)
  • 総質量:60g(実測)
  • バッフル穴寸法(中付け専用):φ54mm~φ58mm(実測)
    (φ56mm以下にした場合、エッジ糊しろの一部がフランジとバッフル板の間にはさまった状態になります。)

※実測と表記がある項目は、私が実際に測定した値です。
※取り付けネジは付属していません。




所感

こちらNFJストア ヤフーショッピング店のWebショップで安価に販売されている、Altec Lansing Technologies社 の組み込み向けユニットの流れ品らしい小口径フルレンジユニットです。

いろいろな名声、伝説のある同社ですが、現在はプラントロニクス社の傘下の企業になっており、携帯音楽プレーヤーやパソコン向けのスピーカー、ヘッドホンを開発・製造しているようです。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B(表側)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(表側)


パルプコーン、ウレタンエッジ、合成樹脂フレームの非常に小さなフルレンジユニットです。安価なこともあり、興味本位で買ってしまいました(汗)。

センターキャップがコーンサイズに対して特に大きく、もともと口径が小さいこともあり、コーンの強度が高そうです。そのため、コーンの分割振動にも強そうです。

中付けが基本構造の為でしょうか?。エッジ周りの糊しろ部分がむき出しになっています。(たいていのユニットはこの上にガスケットが貼り付けられている。)

実効振動半径が2.2cmしかありません。実効振動面積は15.2cm^2。口径8cmのFE87の実効振動半径が3.0cm。実効振動面積は28.3cm^2。

実効振動面積比率ではFE87の54%くらいしかありません。低音を出すのが難しそうです。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B(裏側)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(裏側)


フレームは合成樹脂製となっています。ネオジムマグネット内磁型磁気回路のため、マグネットが内部に収まっており露出していません。

ユニットが小さいためか端子が特殊な構造になっています。プラス端子、マイナス端子が1箇所にまとまっておらず、2箇所に分かれています。白マーキングがある端子がプラス側です。

フランジ裏にあるネジ穴が筒状になっており、後ろ側に6mmほど飛び出しています。バッフル前面からの取り付けをまったく考慮していません。筒状のネジ穴を改造でもしない限り、外付けは不可能です。中付け専用となります。


磁気回路ヨーク裏側に、

------------------------------------
ALTEC
LANSING

L02-013A-08-B
※H1150
------------------------------------

・・・と思われる文字が印刷がされています。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B(コーン保護カバー)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(コーン保護カバー)


写真には3個しか写っていませんが、合計で4個購入しました。写真に写っているコーン保護カバーに取り付けられ、さらに緩衝材(いわゆるプチプチ)にくるまれた状態で送られてきました。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面1)ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面2)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面)


側面の様子です。フランジ裏側と磁気回路を支えているフレーム部との間隔は3mm程度しかありません。そのため、内側が見えづらいので、フラッシュをたいて撮影したのが右側の写真です。

隙間から見える右側の茶色のものがダンパー、真ん中がボイスコイルボビン、左側がコーン裏面です。

ボイスコイルボビン径は正確に測定できていないのですが、1inch(=2.54cm)程度の太さがありそうな感じでした。センターキャップ径が3cmなのでそれよりは細いですが、ユニット口径の割にはかなり太いです。これも分割振動の抑制につながりそうですが、高域の特性は逆に悪化するかもしれません。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面3)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面)


側面を別の角度から見た様子です。中央に見えるのがマイナス端子、左下に見えるのがプラス端子です。この写真の方がダンパーが見えやすいかな?。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面4)ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面5)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面6)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(側面)


側面をさらに別の角度から見た様子です。なんで何枚も側面の写真ばかりがあるのかといいますと、錦糸線をなんとか撮影したかったのですが、隙間がせまいうえに内部が暗いため、うまくいきませんでした・・・(汗)。

なお、錦糸線を目視で確認したところ、ボイスコイルから直だしされていました。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B(3本)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(3本)


3本並べて撮影してみました。センターキャップの取り付け作業が適当なようで(汗)、きちんとセンターに貼り付いていなかったり、接着剤の量が多すぎたりしてますね(笑)。

まあ、このユニットを使用した製品ではユニット前面を覆うように保護ネットを付けてしまうのかもしれないので、ネットがあるとユニットを直接見ることはできませんからね。それに、この程度のことで音質に大きな問題がでるとも思えません。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B(端子部)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B(端子部)


端子部についての補足。写真上側がマイナス端子、左側がプラス端子になります。プラス端子脇には白い油性ペン(?)でマーキングがされており、それで判別が付きます。




ALTEC LANSING L02-013A-08-B寸法(実測値)
ALTEC LANSING L02-013A-08-B寸法(実測値)


私が実際に測定した寸法です。誤差があると思いますので、参考程度にご覧ください。




測定

周波数特性、インピーダンス特性を測定しましたので、掲載します。


使用ソフトウェア・測定環境
多機能 高精度 テスト信号発生ソフト WaveGene V1.50 efu氏
高速リアルタイム スペクトラムアナライザー WaveSpectra V1.51 efu氏
入力信号:サインスイープ 20Hz~20kHz
マイク位置:ユニット軸上1m(周波数特性の場合)
測定用エンクロージャー:5リットル密閉型 or 5リットルバスレフ型



  • 測定の様子

5リットルバスレフ型エンクロージャー
5リットルバスレフ型エンクロージャー


今回測定に使用したエンクロージャーです。5リットルの焼酎ペットボトルを利用したバスレフ型エンクロージャーとなっています。詳細を知りたい場合はこちらの記事をご覧ください。

もともとは、ダイトーボイス DS-100Fという口径10cmのフルレンジユニットが取り付けられていたのですが、ここ最近はサイズが手ごろなので、もっぱらスピーカーユニット測定用エンクロージャーとして使っています。




サブバッフル(拡大)
サブバッフル(拡大)


前述の通り、このユニットは中付けが基本となるため、ご覧のようなサブバッフルを作成しました。これは100円ショップダイソーで売られている100x100x6(mm)のMDF材にユニット取り付け穴を開けたものです。

取り付け穴径はφ54mmとなっています。一応、ヤスリがけをして穴のふちを滑らかに削りました。ホーンのように穴径が徐々に広がっています。とはいっても、この程度の長さではホーン効果はないと思います。ユニット直接放射音が取り付け穴のふちで反射して悪影響がでるのを抑えるのが目的です。







  • 測定結果

[インピーダンス特性] ユニット単体
[インピーダンス特性] ユニット単体


先ずは、エンクロージャーに取り付けていないユニット単体のインピーダンス特性。f0のピークは190Hzくらいになっています。しかも、意外と山が高いですね。そこそこ駆動力があるのかもしれません。




[周波数特性] 5リットル密閉型
[周波数特性] 5リットル密閉型


上で紹介している焼酎ペットボトルスピーカーのダクトを吸音材でふさいで密閉型として動作させた場合の周波数特性です。

10kHz付近にピークがありますが、それを無視すると200Hz~16kHzの範囲がおおむねフラットです。16kHz以上はダラ下がりになっていますが20kHzもゼロではないですね。やはり、ボイスコイルボビンが太いことが影響しているのでしょうか?。

低域は200Hz付近以下がダラ下がりの特性となっており、密閉型らしい特性といえます。




[インピーダンス特性] 5リットル密閉型
[インピーダンス特性] 5リットル密閉型


密閉型の状態のインピーダンス特性です。驚いたことに、ユニット単体の状態とピークの周波数が同じ190Hzです。

通常、密閉型エンクロージャーにユニットを取り付けると、エンクロージャー内の空気バネの影響を受けてf0が上昇するのですが、このユニットは小口径のため5リットルでも十分に大きな容量のようですね。ほとんど空気バネの影響を受けていないみたいです。




[周波数特性] 5リットルバスレフ型
[周波数特性] 5リットルバスレフ型


焼酎ペットボトルスピーカーを本来のバスレフ型として動作させた場合の周波数特性です。中高域には特に変化はありませんが、低域が上昇してきていることが分かります。

80Hz付近が特に大きく上昇しています。




[インピーダンス特性] 5リットルバスレフ型
[インピーダンス特性] 5リットルバスレフ型


バスレフ型のインピーダンス特性です。密閉型でも変化がないくらいなので、バスレフ型でも高い周波数の山には変化がなく190Hz付近にあります。

低い周波数の山は70Hz付近にちょこっと小さくあります。ダンプドバスレフ型(共振が抑えられたバスレフ型)のようなインピーダンス特性です。この低い山はユニット振動板の動きに合わせて、ダクト内の空気が出入りする動作なのですが、なぜこのように低くなったのか考察してみます。

ユニット実効直径4.4cmに対して、ダクト直径は3cmあり、ユニット実効振動面積は15.2cm^2、ダクト面積は7.1cm^2となります。ダクト面積はユニット実効振動面積の約47%になっています。

通常、こんなに大きなサイズのダクトを使うことはまれで、エンクロージャー内の空気バネの力も弱いため、バスレフ型と後面開放箱のハイブリットのような動作になっていると思われます。もし完全な後面開放箱となってしまった場合は、インピーダンス特性の山は1つとなり、ユニット単体と同じような特性になります。

共振周波数fdは82Hzくらいのようです。上に掲載している周波数特性では80Hz付近を中心としたピークがみられるので、まったく共振していない訳ではないようですね。実際の試聴でもそこそこ低音感はありました。




まとめ

音質については使用時間短いため軽く触れる程度にとどめますが、バスレフ型の状態での試聴では高域が16kHzどまりとなっていますが不足感は特になく、フルレンジにしてはきれいな音でした。

低域も70Hz付近まででているのでそれなりの低音感があり、小口径ですが意外と力があるように感じられました。

能率が非常に低いです。まあ、コーン面積が小さいのでこれは仕方がないことなんですけどね。

また、私が所有している個体では特定の周波数で異音が発生していました。たまにこのような異音の発生するユニットを入手することがありますが、今までの経験からするとエージング不足が主な原因であり、鳴らし込む事により解決します(異音が出なくなります)。

安価なので気軽に試せますし、複数使用も面白そうです。この手の組み込みユニットは、ユニットの真価を発揮できるエンクロージャーに取り付けられて販売されることはまずないので、自作エンクロージャーで存分に実力を発揮させてあげたいですね。

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