スピーカーユニットメモ ~フルレンジユニット ダイトーボイス AR-7DX~

フルレンジユニット ダイトーボイス AR-7DX

参考価格:1,584円(税込)


フルレンジユニット ダイトーボイス AR-7DX
フルレンジユニット ダイトーボイス AR-7DX



仕様
  • 口径:8cm
  • 形式:コーン型フルレンジ
  • インピーダンス:8Ω
  • 最低共振周波数:140Hz
  • 再生周波数帯域:f0~20kHz
  • 出力音圧レベル:86dB
  • 入力:35W
  • マグネット径:φ60×8mm(実測)
  • 重量:300g
  • バッフル穴径:φ75mm
  • 付属品:ネジ(4個)
※コイズミ無線商品ページより引用させていただきました。
※実測と表記があるものは私が実際に測定しています。



所感

秋葉原コイズミ無線で販売されているダイトーボイスの安価な8cmフルレンジユニットです。

このユニット、実は以前から音を聴いてみたいと思っていたんですよ。なぜかと言いますと・・・、

ダイトーボイスの8cmフルレンジユニットは、AR-7(8Ω)、AR-7(4Ω)、AR-7DXの3機種がコイズミ無線で販売されているのですが、価格はAR-7DXが一番高く(と言っても数百円ですが)、この機種が兄貴分(高級機?)のような印象を受けます。

しかし、インターネットでそれらのユニットを使用されている方々のブログ記事などを拝見してみたところ、AR-7DXよりも弟分のAR-7(8Ω)の方が評価が高いようなのです。

AR-7DXは型番にDX(デラックス?)なんて付いているから余計にそう感じるのでしょうが、出来の良い弟(AR-7(8Ω))と比較される肩身の狭い兄貴みたいで面白いなぁと思っていたんです。

・・・という訳で、以前にフォステクスFE87を紹介した記事でも少し触れた、長岡鉄男氏設計のマトリックススピーカーMX-16AVに付いているFE87が痛んできたので、交換用に購入してみました。


ダイトーボイス AR-7DX 梱包箱(前面)
梱包箱の様子(前面)

ダイトーボイス AR-7DX 梱包箱(上面)
梱包箱の様子(上面)

ダイトーボイス AR-7DX 梱包箱(裏面)
梱包箱の様子(裏面)

ダイトーボイス AR-7DX 梱包箱(側面)
梱包箱の様子(側面)

梱包箱の様子。輸送用の外箱から取り出して、包装されていた緩衝材を外すと、このような透明な合成樹脂性ケースに入った状態のAR-7DXが出てきました。



ダイトーボイス AR-7DX 梱包箱(内容物)
内容物の様子

AR-7DX(ユニット本体)と、取り付けネジ(4本)が入っていました。ワッシャーは付属していません。



ダイトーボイス AR-7DX (前面)
ダイトーボイス AR-7DX (前面)

AR-7DXの正面から見た様子です。パルプ製コーン、パルプ製センターキャップ、布エッジ、プレスフレームのオーソドックスなフルレンジユニットです。

素材やルックスの様子から察するに、AR-7(8Ω)、AR-7(4Ω)の兄貴分というより、こちらの記事で紹介しているDS-100Fの弟分という感じですね。

AR-7(8Ω)は白いコーンのユニットですし、AR-7(4Ω)はコーンは黒ですが、フレームは黒ではないので型番が似ているだけでシリーズ製品という訳ではないのかもしれません。



ダイトーボイス AR-7DX (FOSTEX FE87と並べた様子)
FOSTEX FE87と並べてみた様子

手持ちのFOSTEX FE87と並べてみました。(左:FE87、右:AR-7DX)

本当は防磁設計ではないFOSTEX FE83と比較したかったのですが、残念ながら持ち合わせがありませんでした。

AR-7DXの方が一回り小さく見えます。コイズミ無線の商品ページでは口径8cmと紹介されていますが、AR-7DXという型番からすると、メーカーでは口径7cmのユニットという扱いなのかもしれません。

FE87はスピーカークラフト向けに売られている製品のため、フレーム径が大きく取り付けやすく作られていますが、AR-7DXは組み込み向け製品だと思われるので、フレーム径が小さくスピーカークラフトで使用する場合は取り付けに注意が必要そうです。

また、FE87にはエンクロージャー取り付け時のエア漏れ防止用に発泡ウレタン性ガスケットリングが付属しているのですが、AR-7DXにはそのようなものはないので、エア漏れを防ぐ工夫が必要かもしれません。

センターキャップはAR-7DXの方が一回り大きいようです。ボイスコイルボビン直結のメカニカル2Way構造にはなっていません。ボイスコイル内にほこりが入り込むのを防ぐためや、ボイスコイルから直接発生する耳障りな高域成分を封じ込める普通のセンターキャップです。



ダイトーボイス AR-7DX (裏側)
裏側の様子

AR-7DXとだけ印刷されていました。シリアル番号等の印刷はありません。



ダイトーボイス AR-7DX (FOSTEX FE87と並べた様子 裏側)
FOSTEX FE87と並べてみた様子(裏側)

FE87は防磁設計のためキャンセルマグネットが付いており、更に金属製カバーがマグネットを覆っているため奥行きがありますが、マグネットの口径はAR-7DXの方が大きいです。実測したところφ60×8mmでした。



ダイトーボイス AR-7DX (端子部)
端子部の様子

2つある端子の大きいほうがプラス側です。写真では分かりにくいですが、白い端子基板に「+、-」の刻印も付いています。



ダイトーボイス AR-7DX (FOSTEX FE87と並べた様子 側面)
FOSTEX FE87と並べた様子(側面)

奥行きの違い、マグネットサイズの違いは、こちらの方が分かりやすいですね。



ダイトーボイス AR-7DX (錦糸線)
錦糸線の様子

錦糸線は銀色の網線が使われていました。



ダイトーボイス AR-7DX (ダンパー)
ダンパーの様子

一般的な布製のじゃばらダンパーです。



ダイトーボイス AR-7DX (FOSTEX FE87と重ねてみた様子)
FE87と重ねてみた様子

FE87とAR-7DXをコーン側を向かい合わせにして縦に重ねてみました。写真では分かりにくいのですが、下にFE87があります。

フレームサイズはFE87の方が一回り大きいです。また、FE87のネジ穴は縦長になっており、縦長穴の内側(コーン寄り)部分が、AR-7DXのネジ穴(丸型)位置と一致していました。

エッジの周りにあるガスケット径はFE87がφ74mm、AR-7DXがφ73mmとなっており、FE87のガスケット幅の方がいくぶん広いようなので、コーンの実効半径はほとんど同じくらいのようです。



周波数特性

周波数特性の測定を行いましたので、掲載します。

使用ソフトウェア:
多機能 高精度 テスト信号発生ソフト WaveGene V1.40 efu氏
高速リアルタイム スペクトラムアナライザー WaveSpectra V1.40 efu氏
入力信号:サインスイープ20Hz~20kHz
マイク位置:ユニット軸上1m

まず参考資料として、FOSTEX FE87の周波数特性を掲載します。

全てのグラフ共通にみられる100Hzのスパイクはノイズです。2.6kHz付近のピークは私の部屋の癖のようです。無視してください。

FE87、AR-7DX各々の測定では、アンプのボリューム位置を同一の状態で行っています。アンプ出力が1Wになっている訳ではないので出力音圧レベルを知ることは出来ませんが、これらのユニットは両方とも公証インピーダンスが8Ωなので、ボリューム位置が一緒であれば、入力されているアンプ出力は同一なので、相対的な能率差は判断できると思います。

FOSTEX FE87 周波数特性(参考)
FOSTEX FE87 周波数特性(参考)

このFE87はエージング過剰でかなり痛んでおり、エッジに塗布された合成樹脂が溶け出してよれよれになってしまっているので、完全な新品のAR-7DXと比較するのは正直なところフェアではなのです。

しかし、口径サイズがほとんど同じということもあり、AR-7DXの性質が少しでも明らかになればと思い比較してみました。

高域はFOSTEX公式スペックで~21kHzと言っているだけあって、よく伸びています。中低域は1kHzからだら下がりですが、70Hz付近までレスポンスがあります。

私が行っている測定では、ユニットのマグネット部分をクランプで固定して宙吊りに近い状態にして行っているので、バッフル効果が全く効かないため中域から低域にかけてだら下がりの特性になってしまうのですが、それにしても、小口径のわりに下の方まで出ています。


ダイトーボイス AR-7DX 周波数特性
ダイトーボイス AR-7DX 周波数特性

続いてAR-7DXの周波数特性を掲載します。

高域はFE87のようにはいかず、14kHz以上で落ち込んでいますが、ストンと急降下している訳ではなく、20kHzもゼロではないので、それほど高域不足に感じることはなさそうです。

中域はフラットでいい特性です。自室の癖と思われる2.6kHz付近のピークを無視すると、300Hz~14kHzがほぼ同レベルで出ています。

低域ではFE87と傾向がちがいますね。だら下がりですが70Hz付近まで出ているFE87と対照的に、200Hz付近から下が急降下しています。他ブログ様の記事で周波数レンジが狭いという意見がありましたが、おそらくこれが原因ですね。新品なのでエッジが硬いのが主な原因で、使い込むことによりエッジが軟化して傾向が変わってくる可能性はあります。

しかし、このスピーカーの本来の使用目的が店内アナウンス用途で、天井や壁に埋め込まれて使われる放送用製品なのだとしたら、エレクトロボイス 209-8A同様に中域重視で低域は再生しない設計になっている可能性があります。


ダイトーボイス AR-7DX 周波数特性(FOSTEX FE87と比較)
ダイトーボイス AR-7DXとFOSTEX FE87を比較

AR-7DXとFE87の周波数特性を視覚的に分かりやすくするために、グラフを重ねてみました。

緑線:AR-7DX、赤線:FE87、黄線:グラフが重なっている部分、となっています。

高域はFE87が良く伸びていることが分かります。中域では1kHz~8kHz付近がFE87は3~5dBくらいレベルが高いようです。逆に、中低域の200Hz~400HzではAR-7DXの方が3dBくらい高いですね。200Hz以下ではAR-7DXではストンと落ち込んでいますが、FE87ではだら下がりですが70Hz付近まで伸びています。


試聴については、長岡鉄男氏設計のマトリックススピーカーMX-16AVにAR-7DXを取り付けて行う予定です。

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