ダブルバスレフスピーカー作製(Stereo付録 スキャンスピーク フルレンジ使用) ~インピーダンス測定編~

スキャンスピーク製フルレンジ10F/8422-03(Stereo誌2012年8月号付録)を使った、ダブルバスレフ型スピーカーのインピーダンス特性を測定しました。



スキャンスピーク10F/8422-03使用 ダブルバスレフ型スピーカー
スキャンスピーク10F/8422-03使用 ダブルバスレフ型スピーカー


このスピーカーの設計・製作記事をご覧になりたい場合は、下記リンクを参照ください。



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スピーカーユニットメモ ~ScanSpeak(スキャンスピーク) 10cmフルレンジ 10F/8422-03~

ダブルバスレフスピーカー作製(Stereo付録 スキャンスピーク フルレンジ使用)




インピーダンス特性

インピーダンス特性の詳しい測定方法はこちらの記事をご覧ください。


(参考)周波数特性 ScanSpeakフルレンジ(10F/8422-03)ダブルバスレフ
(参考)周波数特性 ScanSpeakフルレンジ(10F/8422-03)ダブルバスレフ

参考資料として、以前測定した周波数特性を掲載します。




インピーダンス特性 ScanSpeakフルレンジ(10F/8422-03)ダブルバスレフ(ペア1本目)
インピーダンス特性 ScanSpeakフルレンジ(10F/8422-03)
ダブルバスレフ(ペア1本目)
インピーダンス特性 ScanSpeakフルレンジ(10F/8422-03)ダブルバスレフ(ペア2本目)
インピーダンス特性 ScanSpeakフルレンジ(10F/8422-03)
ダブルバスレフ(ペア2本目)

※キャリブレーションにより、200Ωを0dBの位置に合わせてあります。ユニットの公証インピーダンス8Ωは-28dB付近となります。



インピーダンス特性(グラフ曲線)の見方
インピーダンス特性(グラフ曲線)の見方


長岡鉄男氏 著書の受け売りとなってしまいますが、ダブルバスレフ型エンクロージャーにスピーカーユニットを取り付けた場合に表れるインピーダンス特性(グラフ曲線)の見方を簡単に説明します。
(※ここでは、エンクロージャー内に作られている小部屋を便宜上キャビネットと表現しています。)


ダブルバスレフ型エンクロージャーのインピーダンス特性は上の図のように、山が3つ、谷が2つの特徴的な形になります。周波数の高いほうから順に、

ピーク:fc1, fc2, fc3
ディップ:fd1, fd2


とすると、

ピーク

  • fc1:第1キャビネット内の空気バネにより、ユニットのf0が上昇したもの。
  • fc2:第1キャビネット内の空気質量がユニットのm0に加算されて、f0が下がったもの。
  • fc3:第1キャビネット、第2キャビネット内の空気質量合計がユニットのm0に加算されて、f0が下がったもの。

ディップ

  • fd1:第1キャビネット、第1ダクトによる共振。
  • fd2:第1キャビネット、第2キャビネットを合計した内容積と第2ダクトによる共振。

となります。

第2キャビネット、第2ダクトによる共振も発生しているはずですが、ユニットとは無関係に動作しているためインピーダンス特性には表れないようです。


次に、今回測定したダブルバスレフ型エンクロージャーは以下のように設計しました。

第1キャビネット:3.4リットル
第2キャビネット:7.8リットル
合計:11.2リットル

第1ダクト:φ63×50(mm)
第2ダクト:φ55×130(mm)

fd1:170Hz
fd2:59Hz



インピーダンス特性グラフの1本目、2本目の違いは誤差の範囲なので、1本目を主に見て行くと、

ピーク

  • fc1:210Hz
  • fc2:130Hz
  • fc3:48Hz

ディップ

  • fd1:180Hz
  • fd2:60Hz

付近に表れています。


先ずディップから見て行くと、fd1は少々上にずれていますが、fd2はおおむね計算どおりになっています。

ダブルバスレフ型を含むバフレフ型エンクロージャーを設計する場合、共振周波数はエンクロージャー容積すべての空気が共振に参加していることを前提として計算しています。しかし、実際の動作ではすべての空気が共振に参加することはないため、このようなずれが生じます。


次にピークを見ると、fc1~fc3が全体的に低くめになっています。これは、スキャンスピーク10F/8422-03というユニットがQ0の標準的なバスレフ向きユニットであり、磁気回路がそれほど強くないためです。しかし、fc3の山はfc1、fc2に比べて特に低くなっています。

fc3が特に低くなっている原因は、ユニットが共振を起こしてコーン振幅が大きくなる現象を、エンクロージャー内の気流抵抗が抑えているためです。通常バスレフ系のエンクロージャーの場合、共振周波数(この場合60Hz)より下の帯域では急降下で音圧レベルが低下するのですが、この効果により50Hz付近まで中高域と同レベルで再生ができているようです。



まとめ

今回のダブルバスレフ型エンクロージャーのインピーダンス測定を行って、ダブルバスレフの特徴が良く表れたグラフ曲線が描けており、また、ほぼ設計どおりの動作をしていることも確認できました。

私がインピーダンス特性の測定を行う理由は、以前の記事でも触れていますが、自分が設計したスピーカーが意図したとおりに動作しているのか確認したいということにあります。

基本的にはそれが理由なのですが、それ以外の理由として視覚的に面白い曲線が描けるから(笑)というのもあります。しかし、面白い曲線が描けるエンクロージャータイプって、これまでに測定したバックロードホーン型、共鳴管型、ダブルバスレフ型の3種類だけなんですね。

今後、新しいスピーカーを作ったとしたら、動作確認をするという意味では測定をすると思いますが、バスレフ型は山が2つ出るだけだし、密閉型、平面バッフル型、後面開放箱型、音響迷路型は山が1つ出るだけなので、残念ながら視覚的には面白みはないんですよねぇ。

やっぱり、トリプルバスレフなど特殊なエンクロージャーにチャレンジしないとダメかな?。


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