スピーカーシステム メンテナンス・改造[SANSUI S-700Di] ~調査編 #1~

20年以上前から自宅にある、SANSUI(サンスイ)のミニコンポ付属スピーカー S-700Di です。


今回はこのスピーカーのメンテナンス・改造をやって行きたいと思います。第1回目はメンテナンスをするに当たり、現状調査をします。



SANSUI(サンスイ) S-700Di(ネット付)
SANSUI(サンスイ) S-700Di(ネット付)




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スピーカーシステム メンテナンス・改造[SANSUI S-700Di]





わざわざメンテナンスする理由(笑)

このスピーカーはミニコンポ付属品なので、他にアンプ、チューナー、カセットデッキ、CDプレーヤー、グラフィックイコライザー、レコードプレーヤーがセットとしてありました。しかし、それらは既に壊れてしまって廃棄したので、現在はこれしか残っていません。

サンスイのミニコンポにもパイオニアのPrivateみたいにペットネームが付いていたはずなのですが、失念してしました・・・。マニュアルやカタログも捨ててしまったので仕様も不明です。当時はブログに記事を書くことなるとは、思ってもいなかったので捨ててしまいましたが、今から思うと取っておいた方が良かったかも・・・(汗)。

このミニコンポは、私の青春時代(笑)に大変お世話になったものでして、個人的な思い入れがあります。そのため、唯一壊れなかったスピーカーを捨てることができず、使われないまま放置されていました。



今回は主にメンテナンスを目的とした分解・改造を行います。改造内容・目的は以下のとおり。
  • ネットワーク素子の交換

    ミニコンポのスピーカーなので、ネットワーク素子に安価な電解コンデンサーを使っているでしょうから、20年以上経過している現在では劣化は必至なので交換します。容量抜けした電解コンデンサーを交換せずにそのままで使い続けると、ツィーターを破損する恐れがあるため、これは必須の作業です。

  • スピーカーターミナルの取り付け

    このスピーカーはターミナルが付いておらず、ケーブルが直出しされています。非常に使いにくいので、ワンタッチタイプの安価なターミナルを取り付けます。



最初は、本当にこれだけをやる予定だったのですが、私の悪い癖がでてしまい(汗)、これ以外のことも色々とやってしまっています(笑)。予め言っておきますが、これはミニコンポのスピーカーなのでメンテナンスを行う価値があるような代物ではありません。私は特別な思い入れがあるのと、お遊び(笑)でやっているだけです。あしらかず。



製品写真

どのようなスピーカーなのかを調査するために写真を色々と撮影したので掲載します。歴史的な名機ならともかく、ミニコンポのスピーカーなので、詳細を紹介する価値は正直なところないのですが、昔こんなものがあったんだよということでご覧ください(笑)。


SANSUI(サンスイ) S-700Di(ネット無)
SANSUI(サンスイ) S-700Di(ネット無)




 上  
左前裏右
 底  
SANSUI(サンスイ) S-700Di(上面)  
SANSUI(サンスイ) S-700Di(左側面)SANSUI(サンスイ) S-700Di(前面ネット無)SANSUI(サンスイ) S-700Di(裏面)SANSUI(サンスイ) S-700Di(右側面)
 SANSUI(サンスイ) S-700Di(底面)  

SANSUI(サンスイ) S-700Di(全体)


全体の様子です。リアバスレフ型のオーソドックスな3wayスピーカーです。一時期の日本製スピーカーはほとんどがこんなデザインになっていましたね・・・。

サイズ(サランネット含)

  • 高さ:520mm
  • 幅:290mm
  • 奥行き:257mm

前述のとおり、スピーカーケーブルがエンクロージャーから直接引き出されています。しかも長さが1mちょっとしかなく、アンプから距離を離して使うことが想定されていません。

コンポ本体に密着させて使用する分には問題にならなのですが、私の場合、オプションのスピーカースタンド(廃棄済)に載せて使用していたため、距離を離して置くとケーブルの長さが足りず、アンプに届かなくなって困ることがありました。



SANSUI(サンスイ) S-700Di(ツィーター拡大)
SANSUI(サンスイ) S-700Di(ツィーター拡大)


SANSUI(サンスイ) S-700Di(スコーカー拡大)
SANSUI(サンスイ) S-700Di(スコーカー拡大)

ツィーターにも言えますが、全体をカバーするサランネットが付属しているので、ユニット個別に金属製ネットが付いている必要性がないですよね。正直なところ音質的に不利なだけです。

まあ、小さいお子さんがいる家庭では、これらのユニットは格好の獲物(笑)になってしまうので、用心のために2重になっているんですかねぇ?。でも、ウーハーには金属製ネットがないんだよなぁ。



SANSUI(サンスイ) S-700Di(ウーハー拡大)
SANSUI(サンスイ) S-700Di(ウーハー拡大)



SANSUI(サンスイ) S-700Di(エンブレム拡大)
SANSUI(サンスイ) S-700Di(エンブレム拡大)

フロントバッフルエンブレム部の様子。

この頃の製品は防磁型でさえあれば、それ以外は普通のスピーカーと何ら変わりがないのにAV対応を名乗っていましたね(笑)。今では考えられませんが、ブラウン管テレビが全盛の時代ならではです。

スピーカーから出てくる音は必ずアナログ信号なのに、「DIGITAL SOUND」ってのも変な話だよなぁ(笑)。



SANSUI(サンスイ) S-700Di(裏面シール拡大)
SANSUI(サンスイ) S-700Di(裏面シール拡大)

裏側のシールを久しぶりに見ましたが、公証インピーダンス6Ωのスピーカーのようですね。

一応Lch、Rch表示があります。しかし、スピーカーユニットが縦一列に取り付けられているので、左右対称になっている部分はエンブレムのプリント位置とダクト位置だけです。オーディオマニア向けではなく、一般消費者をターゲットにしている製品なので、オーディオに疎い人でも戸惑うことなく使えるように親切心で記載しているのでしょう。



分解してみました

サランネット固定ゴムをはずした様子
サランネット固定ゴムをはずした様子

サランネットの脚を固定している円筒形のゴムはマイナスドライバーでこじると簡単にはずれます。はずすとフロントバッフルを固定しているネジが出てきます。ミニコンポスピーカーによくある構造です。

以前に紹介した、パイオニア S-F21-W-LRもこの構造になっていました。



サランネット固定ゴムとフロントバッフル固定ネジ
サランネット固定ゴムとフロントバッフル固定ネジ

サランネット固定ゴムとネジの様子。ネジは意外と長いものが使われていました。



フロントバッフル(裏側)
フロントバッフル(裏側)

フロントバッフルをエンクロージャーからはずして裏返した様子です。

上でちょっと触れていますが、パイオニア S-F21-W-LRという2wayスピーカーでは合成樹脂製の化粧板をはずすと下からパーティクルボード製のフロントバッフル(本物)があり、ウーハーユニットはそこに取り付けられていました(ツィーターユニットは化粧板に付いていました)。

このスピーカーの場合もそのような構造になっているのかな?と想像していました。しかし、実際は合成樹脂製の化粧板がフロントバッフルそのものになっていました。これはちょっと意表を突かれました。

この合成樹脂製フロントバッフル、厚さはそこそこある(5mm位?)のでそれなりに強度はあるようですが、それでも強度不足は否めないので、実質バッフル板全体が振動板として動作していそうですね・・・。

ユニットだけでなく、ネットワーク基板も取り付けられているので、フロントバッフル部分と、エンクロージャー部分を別ラインで作って、最後にがっちゃんこという感じなんでしょうね。



フロントバッフル裏側拡大
フロントバッフル裏側拡大

フロントバッフル裏側に「SANSUI MADE IN JAPAN」の刻印がありました。これはエンクロージャー裏面に貼られていたシールに印刷するべきじゃないですかね?。

当時は日本製が普通だったから、わざわざ誇示して(笑)表記する必要性がなかったのかなぁ?。個人的には裏シールに印刷して欲しかった(笑)。


エンクロージャー内部(全景)
エンクロージャー内部(全景)

エンクロージャー内部(全景横)
エンクロージャー内部(全景横)

エンクロージャー内部(吸音材)
エンクロージャー内部(吸音材)

エンクロージャー内部の様子です。

使われているパーティクルボードは上下左右が10mm厚くらい、裏板は少々厚くて12mmくらいのようでした。板の接合部に補強材がところどころに接着されています。また、ウーハーの真後ろの位置に10mm厚くらいの正方形のパーティクルボードが補強材として貼り付けられていました。

吸音材はウーハーの後ろに少量貼り付けられていました。バスレフ型なので少なめになっているようです。

裏板に付いているパスレフポート(紙製の筒)はφ50x85(mm)。エンクロージャー内容量は約28リットル。バスレフ共振周波数は計算してみたところ約40Hzでした。

ところで、このエンクロージャーを良く見ると、フロントバッフルが取り付けられるふちの部分から3cmくらい奥の位置に、幅が5mmくらいの切込み(溝)が上下左右の板にひと回り入っていることがわかります。

これは憶測でしかないのですが、ロットによってはここにウーハーを取り付ける本来のフロントバッフルが付いていたのかもしれません。または、他スピーカー製品のエンクロージャーと部品を共有化している関係でこのような構造になっている可能性もあります。



フロントバッフル(リング取外)
フロントバッフル(リング取外)

ツィーター、スコーカーはフロントバッフルの裏側からネジ止めされているため、簡単に取りはずせたのですが、ウーハーは表側からネジ止めされており、その上ネジの頭が見当たらないので、最初はどうやってはずすのかわかりませんでした(汗)。

試行錯誤した結果、アルミダイキャスト製のユニットマウントリングの内側に付いている合成樹脂製リングがつめで引っかかっているだけだとわかり、マイナスドライバーでぐりぐりとやっていたらはずれました。

しかも、この合成樹脂製リングは貧相なウーハーのフレームを隠すためにあるのだと思いますが、薄くて振動しやすく、せっかく頑丈に作られているアルミダイキャストマウントリングの存在意義を否定しています(笑)。



ツィーター拡大(前面)
ツィーター拡大(前面)

ツィーター拡大(裏面)
ツィーター拡大(裏面)

ツィーターユニットの様子。

ドーム型のツィーターユニットです。ダイアフラムの素材は金属製なのか、メタリック塗装がされた合成樹脂製なのか判別が付きませんでした。

ダイアフラム径φ15mm。見えにくいと思いますが、端子基板にうっすらと+、-の刻印があります。なぜか黒いリード線の方が+端子になっています。

端子基板に「8ZC」という印刷があります。



スコーカー拡大(前面)
スコーカー拡大(前面)

スコーカー拡大(裏面)
スコーカー拡大(裏面)

スコーカー(ミッドレンジ)ユニットの様子。

コーン型のスコーカーユニットです。コーンは紙製でエッジ部分と一体形成されています。センターキャップはツィーターダイアフラムと同じ素材のようです。ウーハーにはキャンセルマグネットが付いていますが、スコーカーには付いていません。こんなんで防磁対策は問題ないのですかね?。マグネットが小さいから磁束漏れの影響がないということなのでしょうか?。

コーン径φ52mm、センターキャップ径φ17mm、マグネットサイズφ44x8mm。バックキャビティ付きの密閉型です。右側の赤いマーキングがある端子が+側です。

マグネット裏側に、
-----------------------
SANSUI
T-256
9A251
-----------------------
の印刷があります。



ウーハー拡大(前面)
ウーハー拡大(前面)

ウーハー拡大(裏面)
ウーハー拡大(裏面)

ウーハーユニットの様子。

フロントバッフルに付いているウーハーユニットのマウントリングがアルミダイキャスト製だったから余計にそう感じるのだと思いますが、貧相な(笑)プレスフレームのウーハーユニットです。

たしか、説明書にはカーボンコーンウーハーと書いてあったと記憶しているので、カーボン繊維のようには見えませんから、合成樹脂にカーボン粉末を混ぜて固めたような素材を原料としているコーンなのかもしれませんね。指で突くとポンポンと鳴ります。

エッジは布を基材として合成樹脂を塗布したタイプです。このスピーカーの寿命が長い理由はまさにこれにありますね。ウレタンエッジだったら相当前に朽ち果てていたことでしょう。合成樹脂も固着しておらず、いまだにしなやかさを保っています。しかし、布エッジなのでウレタンエッジに比べると硬めですね。

コーン径(エッジ含)約φ180mm、センターキャップ径φ75mm、マグネット径(メイン)φ80x15mm、(キャンセル)φ70x9mm。このユニットだけは、キャンセルマグネットが付いています。また、マグネットとフレームの接続部分には鳴き止め用と思われるフェルトが貼り付けられています。

裏側の端子基板には見づらいですが、+、-の刻印があります。また、+側の端子は少々大きいものが付いています。

マグネット裏側に、
-----------------------
SANSUI
W-304V
JAPAN
193TNN
-----------------------
の印刷があります。


調査編 #2に続く・・・
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tag : オーディオ スピーカー スピーカー工作 SANSUI サンスイ S-700Di

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Re: コンポの名前

はじめまして、ネオ様。

情報ありがとうございます。

サンスイコンポマイティについてちょっと調べてみました。
早見優で出演しているCMがYouTubeにアップされていて、吹いてしまいました(笑)。
CM動画はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=a9bwNix340o

CMに出てくるコンポのデザインをみたところ、私が所有していたものとは残念ながら別のようでした。

コンポの名前

はじめまして
昔、サンスイにはコンポマイティというのが有りましたが、違っていたらごめんなさい。
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Author:meridianstar
元システムエンジニアの成れの果ての姿。
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