スピーカーユニットメモ ~フルレンジユニット TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6~

フルレンジユニット TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6



TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6




仕様
  • 口径:77mm(3インチ)
  • 形式:コーン型フルレンジ
  • インピーダンス:8Ω
  • 定格入力:10W
  • 最大入力:20W
  • 最低共振周波数(f0):90Hz
  • 再生周波数帯域:f0~20kHz
  • 出力音圧レベル:81.5dB(W/m)
  • マグネット径:φ60×φ32×t8mm
  • マグネット重量:81g
  • 総重量:273g(実測)
  • バッフル穴径(外付け):約φ72~72.5mm(実測)
  • 備考:黒色PPコーン、ブチルゴムエッジ


F77G98-6 周波数特性(公式)
F77G98-6 周波数特性(公式)


秋月電子通商商品ページ秋月電子通商商品ページ、および、F77G98-6データシート(PDF)F77G98-6データシート(PDF)より引用させていただきました。
※総重量については、データシート(PDF)では265gと記載されており、秋月電子通商の商品ページには273グラム(当社実測)とあり、表記に食い違いがありましたので私も測定してみました。その結果、秋月電子通商商品ページの表記が正しい値でした。
※実測と表記があるものは私が実際に測定しています。
※取り付けネジは付属しません。各自で用意する必要があります。

関連リンク:株式会社 東京コーン紙製作所株式会社 東京コーン紙製作所



所感

秋葉原 秋月電子通商で販売されている、安価なOEM向けフルレンジユニットです。OEM製品のため小売価格は分かりませんし、今後、販売価格が変動しないとも限りませんのでここでの明記は控えますが、秋月電子通商商品ページ秋月電子通商商品ページをご覧になると分かるとおり、非常に安価です。

しかし、安価ながらもパソコンのビープ音を鳴らす特殊小型スピーカー等とは違い、意外としっかりした作りになっており、オーディオ用としても使えそうです。

また、別企画で進行中の「パソコンでサラウンド再生について考察」のサラウンド検証用スピーカーを作るのにお手頃なので、購入してみました。


  • 梱包箱

 梱包箱 TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(上) 
梱包箱 TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(左)梱包箱 TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(前)梱包箱 TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(右)
 梱包箱 TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(底) 
 梱包箱 TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(裏) 

ご覧のような、透明な合成樹脂製の小箱に入っていました。(※配送時は、この透明な合成樹脂箱が更に緩衝材入りのダンボール箱に梱包された状態になっていました。)

「P-06275」というラベルは、秋月電子通商での通販コードのようですね。「F77G98-6 8Ω10W広帯域用スピーカー」と印刷されたラベルも貼られています。

50個単位でまとめ買い8Ω10W広帯域用スピーカー(50個入)すると更にお得みたいですよ?。大量に欲しい方はどうぞ(笑)。



  • ユニット詳細

TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(表)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(表)

黒色PP(ポリプロピレン)コーン、ブチルゴムエッジの口径77mmフルレンジユニットです。パソコン向けのパワードスピーカー等で使われているものなのでしょうか?。

口径が小さいからということもありますが、ボイスコイルと錦糸線を接続している部分のボンドコーティングがやたらと大きいように錯覚して見えます。

OEM製品にありがちな、幅の狭いフレームです。基本的にエンクロージャーの内側から取り付ける仕様なのでしょう。私は外付けで使う予定なので、何かガスケットの代わりになるものをはさむ等、ひと工夫する必要があるかもしれません。



TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(裏)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(裏)

裏側から見ると、フレーム幅が狭いのが良く分かりますね。

マグネットはφ60×φ32×t8mmなので、口径77mmのユニットとしては大きめのサイズです。

磁気回路裏側には、
----------------------------
F77G98-6
8Ω 10W
782C
----------------------------
と、印刷されています。



TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(端子部)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(端子部拡大)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(端子部)

端子部の様子です。

スピーカークラフト向けユニットの場合、端子の極性が分かりやすいように、+、- でファストン端子サイズが違うとか、+側に赤いマーキングがされていたりしますが、OEMユニットなのでそのようなものはなく、端子基板に +、- の刻印がうっすらとあるのみです。



TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(側面)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(側面)


TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(端子・錦糸線)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(端子・錦糸線)

錦糸線はコーン経由の一般的なものでした。



TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(錦糸線・ダンパー)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(錦糸線・ダンパー)

ダンパーは、こちらで紹介しているウーハーユニット「CLASSIC PRO( クラシックプロ ) 06LB050U」と同じく、明るい黄色でした。



TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(錦糸線拡大)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(錦糸線拡大)


TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(ダンパー拡大)
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(ダンパー拡大)

コーンを支えているフレーム部と磁気回路が接着している部分の口径が、磁気回路のプレート口径より小さいことが分かります。ユニット口径の割りに大きなマグネットが付いていることが見て取れます。



  • FOSTEX(フォステクス) FE87とのサイズ比較
FOSTEXの口径8cmフルレンジユニットであるFE87と、F77G98-6を並べて大きさを比較してみました。

※FOSTEX(フォステクス) FE87の紹介記事はこちら

FOSTEX FE87との比較(表)
FOSTEX FE87との比較(表)

エッジ幅、センターキャップサイズには大きな違いは見られませんが、コーン径は少々小さいようです。そのため、フレームサイズもひと回り小さくなっています。

また、FE87はスピーカークラフト向け製品なので、取り付けやすさを考慮して、フレームサイズに余裕をもたせた大きめの作りになっています。



FOSTEX FE87との比較(裏)
FOSTEX FE87との比較(裏)

FE87は防磁型のため、キャンセルマグネットと金属カバーが付属しており、防磁型ではないF77G98-6とは磁気回路の構造が違います。



FOSTEX FE87との比較(重ね合わせ その1)
FOSTEX FE87との比較(重ね合わせ その1)

F77G98-6を上にして重ねた様子です。FE87のフレームがひと回り大きいことが分かります。



FOSTEX FE87との比較(重ね合わせ その2)
FOSTEX FE87との比較(重ね合わせ その2)

FE87を上にして重ねた様子。F77G98-6のネジ穴位置が、FE87の楕円形のネジ穴の内側と大体合っています。



FOSTEX FE87との比較(側面)
FOSTEX FE87との比較(側面)

コーン側を向かいあわせて、側面から見た様子です。

フレームサイズはFE87の方がひと回り大きいことが分かります。また、FE87はキャンセルマグネット付きのため、磁気回路の奥行きが長いです。



測定

ここからは、周波数特性、インピーダンス特性を測定しましたので掲載します。周波数特性については、参考として FOSTEX(フォステクス) FE87 の測定結果もあわせて掲載しました。

※FOSTEX(フォステクス) FE87の紹介記事はこちら


使用ソフトウェア・測定環境

多機能 高精度 テスト信号発生ソフト WaveGene V1.50 efu氏
高速リアルタイム スペクトラムアナライザー WaveSpectra V1.51 efu氏
入力信号:サインスイープ 20Hz~20kHz
マイク位置:ユニット軸上1m (周波数特性の場合)


  • 周波数特性
先ずは、周波数特性から掲載します。

F77G98-6、FE87 とも、ダイトーボイスの0.7リットル密閉箱エンクロージャーに取り付けた状態で、アンプのボリューム位置を同じにして測定しています。1Wを入力しているわけではないので、グラフから出力音圧レベルを読み取ることは出来ませんが、ボリューム位置が一緒なので、相対的な能率の違いを比較することは出来ると思います。

また、すべてのグラフにおいて、40Hz以下はノイズ(部屋の定常波、自動車エンジン音、ドア音等)です。無視してください。



[参考]周波数特性 FOSTEX(フォステクス) FE87(実測)
[参考]周波数特性 FOSTEX(フォステクス) FE87(実測)

参考として測定した、FE87の周波数特性です。FE87の詳細はこちらの記事を参照して頂きたいのですが、簡単に仕様を説明すると以下となります。

  • インピーダンス:8Ω
  • 最低共振周波数(f0):140Hz
  • 再生周波数帯域:f0~21kHz
  • 出力音圧レベル:89dB/W(1m)
  • 入力:10W(Mus.)
  • m0:1.4g
  • Q0:1.08


小容量の密閉エンクロージャーに取り付けているため、200Hz付近から下の帯域がだら下がりになっていますが、200Hz~20kHzがほぼフラットの良い特性です。また、全体的に見ると少々右肩上がりの特性になっています。




F77G98-6 周波数特性(実測)
F77G98-6 周波数特性(実測)

F77G98-6の周波数特性です。こちらもFE87と同様に小容量の密閉エンクロージャーに取り付けているため、200Hz付近から下の帯域がだら下がりになっています。

公式の周波数特性では90Hz付近までフラットになっていますが、これはJIS標準箱という大容量の密閉箱に取り付けて測定しているためです。低域の特性はエンクロージャーの容量や構造に依存するため、このような違いとなって表れます。

200Hz以上の帯域を見ると、公式の周波数特性とおおむね同様の結果になっています。16kHz付近から上の帯域が一段レベルが高くなっているのも読み取れますね。

また、出力音圧レベルが81.5dBということなので、89dBのFE87に比べると全体的にグラフが低めに出ています。



F77G98-6 と FE87 比較 周波数特性(実測)
F77G98-6 と FE87 比較 周波数特性(実測)

F77G98-6 と、FE87 とのレベル差を比較するために、グラフを重ねてみました。赤:F77G98-6、緑:FE87、黄:重なり部分、となっています。

違いが出ている200Hz以上の帯域を見て行くと、200Hz~2kHzの帯域で3~7dB程度、2kHz以上では最大で10dB程度FE87の方が高くなっています。

FE87は軽量コーン、f0も高めとなっており、高能率、トランジェント特性重視の設計、対するF77G98-6は重めのコーン、f0も低めとなっており、低能率ですが低域再生を重視したフルレンジウーハー的な設計となっているようです。微小信号の再現性ではFE87に遅れを取りますし、低能率なのでアンプの出力がある程度必要ですが、低域再生能力ではFE87を上回るかもしれません。

F77G98-6は16kHzより上の帯域がぴょこんとレベルが一段高くなっていますが、10kHz以上の帯域は耳の感度が落ちますし、フルレンジユニットはドーム型ツィーターのように指向性が良くないので、中心軸からちょっと角度がずれるとすぐにレベルダウンしてしまうので、視聴上での問題が出ることはないと思います。




  • インピーダンス特性
次にインピーダンス特性を掲載します。インピーダンス特性は下の写真のように、クランプでマグネット部分を固定して、宙吊りのような状態で測定しています。


インピーダンス特性測定の様子
インピーダンス特性測定の様子



F77G98-6 インピーダンス特性(実測)
F77G98-6 インピーダンス特性(実測)

グラフの0dBの位置が200Ωとなっています。

公式の発表値のf0は90Hzとなっていますが、実測では150Hzくらいになっています。なんでこんなに上昇してしまったのかちょっと推測してみました。

このユニットはエッジ素材にブチルゴムを使用しています。ブチルゴムは温度によって柔軟性がかなり変化し、温度が高いと軟化します。測定時の自室の温度は10度前後だと思うので(周波数特性の測定のために、ノイズの出るエアコンをとめていた)、かなり硬めになっていたのではないか?と思われます。室温が20度くらい状態で測定すれば違った結果が得られるかもしれません。

また、新品のスピーカーユニットはエッジが硬く、使い込むことにより軟化してf0が徐々に下がってきます。一般的にメーカーの測定では、ある程度エージングが進んだユニットを使うらしいので、それも影響しているのかもしれません。



音質レビューは、現在サラウンド検証用スピーカーのエンクロージャーを作成中なので、そちらの完成に合わせて行う予定です。


FOSTEX(フォステクス)
FE83En
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