PCサラウンド検証用スピーカー製作 ~フロントチャンネル一体型スピーカー 構想・設計編~

こちらの記事でパソコンを使ったサラウンド再生について考察・検証を行っていますが、サラウンド再生には複数のスピーカーが必要であり、例えば、5.1チャンネルであればサブウーハーを含めて6本のスピーカーが必要になります。


今までは手持ちのスピーカー寄せ集めで検証を行っていました。しかし、寄せ集めなので音色の統一がとれずサラウンド感(音場感)がいまいちですし、リアスピーカーはリスニングポイントの後ろに置く必要があるため、どうしても邪魔なります。

なにより問題なのが、手ごろなサイズのサブウーハーを持っていないため、普通のスピーカーで代替しており、正しい検証方法とはいえませんでした。

また、こちらで紹介している安価なスピーカーユニット TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6(フルレンジ) の存在を知り、サラウンド再生に必要な本数をまとめ買いしても、安く上がることが分かったので俄然やる気が出てきました。

そんな訳で、使い終わったら片付けが楽(特にリアスピーカー、サブウーハー)に出来る、コンパクトなスピーカー群を作ってみることにしました。

まあ、要は何か理由をこじつけてスピーカーを作りたかっただけなんですけどね(笑)。



  • 使用スピーカーユニット

TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6
TOPTONE(東京コーン紙製作所) F77G98-6




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構想

まずは、作成するスピーカーに必要な要件をあげてみます。

  • PCサラウンド検証で使用することを目的とするため、検証時以外は片付けられるようにコンパクトなサイズ、形状とする。(特にリアスピーカー、サブウーハー)

  • サラウンド感(音場感)重視とするため、音色を出来る限り揃える。

  • 最終的には、5.1チャンネル(フロントL、R、センター、リアL、R、サブウーハー)分用意したい。

  • フロント側のスピーカーは、置き場所の関係で上にパソコンモニター(25.5inch WUXGA 約10kg)を載せられるようにしたい。そのため、モニター設置に耐えられるサイズ、形状、強度とする。モニター重量が10kg程度あるため、強度を特に考慮する。

  • お金はなるべくかけない(笑)。

  • 検証用途のため、とりあえず音が出れば良いので、エンクロージャー設計には失敗をおそれず(笑)実験的要素を入れる。

  • 設計をがんばらない。お手軽に作る(笑)。




設計

上であげた要件を元にして、フロント側のスピーカーだけを先に設計してみました。以下に設計図を掲載します。


サラウンド検証用フロントチャンネル一体型スピーカー 設計図
サラウンド検証用フロントチャンネル一体型スピーカー 設計図


  • 設計図ついて補足

    • コンパクトサイズを実現するために、フロント側チャンネル(左、センター、右)一体構造としました。

    • 小口径フルレンジユニット F77G98-6 をフロント3チャンネルに使用することにより、音色を統一しています。

    • 上にモニターを置くことを考慮して、横幅約70cm、奥行き30cmのサイズとなりました。横幅は普段モニターを置いているコタツのテーブル板幅に、奥行きはモニターの台座サイズにあわせました。それ以上の深い意味はありません(笑)。

    • 毎度のごとく(汗)、100円ショップダイソーのMDF材を使って作ります。ダイソーのMDF材は数種類のサイズがありますが、すべて縦横の長さが10cmの倍数、厚さが6mmとなっています。そのため、エンクロージャーも図に示したように、それらを組み合わせて作れるサイズになりました。本当はもう少し高さを低くしたかったのですが・・・。

    • 当初はバスレフ型でお手軽に作る予定でした。しかし、上に10kg程度あるモニターを載せることを前提としているため、上板の強度不足を補うために仕切り板を入れました。そのため、各ユニットに個別のキャビネット(小部屋)が出来てしまいました。せっかくなので、ダブルバスレフ型ぽい構造のエンクロージャーにしてみました。

    • ダクトパイプ(第1、第2とも)の四隅には三角棒を貼り付けます。これは補強の意味もありますが、使用する3本のユニット合計実効振動面積に対してダクト断面積が広すぎるため、面積を狭くする意味合いの方が強いです。



  • エンクロージャー構造について考察

特殊な構造のエンクロージャーとなっているため、動作がどのようになるのかを事前に考察してみます。どちらかというと、想像するという方が正しいかもしれない(汗)。

この「特殊なエンクロージャー構造にする」というのが、構想であげた実験的要素です。まじめに設計する場合は失敗が怖くてできませんが(笑)、検証用スピーカーなので、ちょっと冒険をしてみました。エンクロージャーが完成したらインピーダンス特性を測定して、実際の動作がどのようになっているのか確認したいと思います。


等価エンクロージャー(センタースピーカーの場合)
等価エンクロージャー(センタースピーカーの場合)

上で掲載した設計図では、左、センター、右の各スピーカーにキャビネットが1個づつ、計3個あり、それらがダクトパイプで連結された構造になっています。しかし、実際の動作は上図のようなダブルバスレフ型エンクロージャーと等価と考えることができます。

センタースピーカーが取り付けられる中央部分が約4.3リットルの第1キャビネット。そこから第1ダクトが左右に分かれて、左スピーカー、右スピーカーが取り付けられる約6.1リットルのキャビネットが左右に1個づつ、計2個あります。しかし、実際はそれら2個を合計した約12.2リットルの容量を持つ1つの第2キャビネットと等価と考えられます。

第1ダクトは断面積が約27cm^2、長さが10cmの2本のダクトが合成されて、断面積が約54cm^2、長さが10cmの1本のダクトと等価になります。第1キャビネットが約4.3リットルなので、第1キャビネットと第1ダクトによる共振周波数は約153Hzとなります。

第2ダクトは断面積が約23cm^2、長さが20cmの2本のダクトが合成されて、断面積が約46cm^2、長さが20cmの1本のダクトと等価になります。第1キャビネット(4.3リットル)と、第二キャビネット(12.2リットル)を合わせた全容量が約16.5リットルとなるので、全容量と第2ダクトによる共振周波数は約56Hzとなります。

しかし、この等価エンクロージャーが成り立つケースは第1キャビネットにのみユニットが取り付けられている場合に限られると思われます。今回の場合、左右にある第2エンクロージャーにも1本づつユニットが取り付けられているため、センターユニットについては上図の等価エンクロージャーに準じた動作をすると思いますが、左右のユニットは異なった動作になる可能性があります。



[想像]等価エンクロージャー(左、右スピーカーの場合)
[想像]等価エンクロージャー(左、右スピーカーの場合)

そこで、左スピーカー、右スピーカー視点では、エンクロージャーがどのような動作をするのか想像してみました。

左、右のユニットはともに約6.1リットルのキャビネットに取り付けられているため、これを第1キャビネットとします。

次に、第1ダクトはどうなるのか?ですが、第1キャビネット(6.1リットル)には断面積が約23cm^2、長さが20cmのダクトと、断面積が約27cm^2、長さが10cmのダクトの計2本がついています。

しかし、バスレフ型エンクロージャーの原形であるヘルムホルツの共鳴器は、1つの容器に2つ以上のダクトがついていたとしても、共振周波数が2つ以上現れるわけではなく、すべてのダクトが合成された1本のダクトがついているのと等価な動作となります(共振周波数は1つしか現れない)。そのため、第1キャビネットについている2本のダクトと等価な1本のダクト寸法を、断面積が約50cm^2、長さが15cmと仮定しました。

等価ダクトの寸法計算をする場合、各ダクトの断面積がまちまちであっても、長さがすべて同一であれば、等価ダクトの寸法は、長さには変化なし、断面積は各々の合計を計算すれば良いのですが、今回の場合では長さも面積も異なるため、計算方法が私にはよく分かりません(汗)。そのため、断面積は合計値、長さは平均値ということにしてみました。なので、かなり適当です(汗々)。

上図の等価エンクロージャーは、これらを踏まえてダブルバスレフ型エンクロージャーのような動作をするのではないか?という推測のもとに描いたものです。

上記のとおり、第1キャビネットは6.1リットル、第1ダクトは断面積が約50cm^2、長さが15cm。第1キャビネットと、第1ダクトによる共振周波数は約105Hz。

第2キャビネットは、残りの約4.3リットルと、約6.1リットルを合計した10.4リットル。第2ダクトは、センタースピーカーの場合と同じで断面積が約46cm^2、長さが20cmとなり、第1キャビネット、第2キャビネットの合計容量(約16.5リットル)と、第2ダクトによる共振周波数も、やはりセンタースピーカーの場合と同じで、約56Hzとなるのではないか?と想像しています。




ダブルバスレフ型エンクロージャーでは、第1キャビネットと第1ダクトによる共振、全容量と第2ダクトによる共振の他に、第2キャビネットと、第2ダクトによる共振も存在するようなのですが、この共振はユニットによって直接駆動されるわけではないため、インピーダンス特性を測定してもグラフからは読み取れません。

今回のケースの場合、左右にある約6.1リットルのキャビネットと、そのキャビネットに直接ついている第2ダクトとの共振も、おそらく存在すると思われるので、実際の動作は更に複雑だと思います。なので、これ以上は私の頭では手に負えません(汗)。


次回は、エンクロージャーの製作を行う予定です。次 -> フロントチャンネル一体型スピーカー (製作編)


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