液晶ディスプレイの修理 ~ 練習失敗編 ~

以前、「ビデオカードを強引に増設」という記事では、マルチディスプレイ環境でパソコンを使っていることについて少し触れていますが、数枚ある液晶ディスプレイのうち1枚がライン抜けを起こしてしまいました。



実のところ、ライン抜けが発生した時期は結構前なのですが、縦に1本抜けているという比較的軽い症状だったため、そのまま使っていました。





LG L206WTQ-BF(全体)

ライン抜けを起こした液晶ディスプレイ LG L206WTQ-BF です。(矢印の部分)

現在はサブディスプレイとして使っていますが、ブログの執筆時など、資料をメインディスプレイの外に表示できるため非常に便利です。



  • LG L206WTQ-BF 仕様
    • 画面サイズ: 20inch
    • 解像度: 1680x1050 (WSXGA+)
    • アスペクト比: 16:10
    • 液晶パネル: TN
    • 画素ピッチ: 0.258x0.258
    • 入力端子: DVI-D x1, D-Sub x1
    • 重量: 4.6kg






LG L206WTQ-BF(ライン抜け部拡大)

ライン抜け部分の拡大写真です。1本ライン抜けしているだけという軽微な症状が憎たらしいです(笑)。盛大に画面が乱れているのなら、迷わず廃棄を考えるんですけどね。



…という訳で、現状のまましばらく使い続けていたのですが、インターネットで調べ物をしていたところ、ライン抜けを自力で修理されている方の存在を知り、私もチャレンジしてみようと思うようになりました。

しかし、サブディスプレイとはいえ現役です。個人での修理は当然ながらリスクを伴います。いきなりこの個体を修理して壊してしまっては元も子もないので、まずは練習をしてからこの個体の修理を行うことにしました。





練習台君紹介(笑)

練習台となる液晶ディスプレイを入手するため、ハードオフのジャンクフロアに行ってきました。



「電源入ります、ライン抜けあり」的な紙が貼られた個体を発見。確保してまいりました(笑)。


練習台君(DELL W1700 LCD TV)


DELL W1700 LCD TV という液晶ディスプレイです。

この液晶ディスプレイはパソコン専用という訳ではないようで、「黒物家電」 + 「パソコンディスプレイ」といった製品のようです。



  • DELL W1700 LCD TV 仕様
    • 画面サイズ: 17inch
    • 解像度: 1280x768 (WXGA)
    • アスペクト比: 15:9
    • 画素ピッチ: 0.291 mm
    • PC入力端子: DVI-D x1, D-Sub x1
    • ビデオ入力端子: Video x1, S-Video x1, 色差コンポーネント x1, D端子 x1
    • アンテナ入力: 地上アナログ放送用 x1
    • 重量: 7.0kg



仕様をご覧のとおり、PC入力の他にビデオ入力端子が豊富にそろっており、古い製品のため地上アナログTV放送用ですが、アンテナ入力端子もついています。TVとしても使えるため、当然ながらスピーカーも付いています。

アスペクト比は特殊な15:9、液晶パネルのネイディブ解像度は1280x768(WXGA)です。PC入力の場合、対応しているビデオカードならこの解像度で使用することができます。ビデオ入力での最大表示サイズは720pとなります。

ずっしりとしていると思っていたら、7.0kgもあるんですね。記事執筆のために調べていて初めて知りました。





練習台君用ACアダプタ

この DELL W1700 LCD TV という製品は本体に電源回路が内蔵されておらず、ACアダプタからの給電となります。

しかし、入手した個体には本来付属しているはずのACアダプタが見当たりませんでした。しかたなく、ACアダプタのジャンク箱から使えそうなのを探して入手して来ました。


DELL W1700 LCD TV は DC16V, 3.6A の電源を必要とするので、ジャンク箱に入っていたパナソニックのノートパソコン用らしいACアダプタが DC16V, 3.75A だったので一応使えそうですから、これにしました。

本当はもう少し電流が取れるACアダプタの方が安全なのですが、とりあえず動作確認するだけなので、これで良しとしました。

かかった費用は、本体、ACアダプタ込みで3千円弱といったところ。本当は2千円以下に抑えたかったんですけどね…(汗)。





DELL W1700 LCD TV(裏面)

裏側の様子。なんだかやたらとしっかりとしたスタンドが付いています。





DELL W1700 LCD TV(入力端子部)

入力端子部の様子。

こちら側にはアンテナ入力、ビデオ入力、Sビデオ入力、色差コンポーネント入力が付いています。





DELL W1700 LCD TV(底面)

ひっくり返して、底面を見てみました。

やたらとずっしりしていると思ったら、アルミダイキャストの補強板がスタンド底面に貼り付いていますね。





DELL W1700 LCD TV(入力端子部 その2)

PC入力系の端子はこちら側に付いています。D端子、D-Sub端子にもアナログオーディオ入力が付いています。

DVI-D端子はアナログオーディオ入力が付いていませんでした。デジタルオーディオストリームに対応しているのかな?。そこまで使い込んでいないので不明です。





DELL W1700 LCD TV(スタンド高調節)
DELL W1700 LCD TV(スタンド高調節)

スタンドは丸印の部分にあるボタンを押すと、高さが調節できます。TVということもあり、ディスプレイを縦で使うことはできません。





DELL W1700 LCD TV(ライン抜け状況確認)
DELL W1700 LCD TV(ライン抜け部拡大)

電源を入れて、ライン抜けの状況を確認してみました。(矢印の部分)

どんなひどい状態になっているのかワクワク(笑)していたのですが、LG L206WTQ-BF と症状が変わらないじゃないですか…。こんな軽微な状態じゃ、修理するのに気が引けてしまいますね…(汗)。





修理実習(笑)

ご注意!

このブログは素人が適当に書いているものです。内容については、参考程度にされますようお願いします。



液晶パネルの修理方法について参考にさせて頂いた先駆者様のサイト一覧です。この場にて謝辞申し上げます。




修理するには液晶パネルを筐体から取り出す必要があるため、分解して行きます。


液晶ディスプレイ分解1

液晶パネル裏面のスタンドとの間の部分(丸印)にボタンがあり、このボタンを押すとスタンドを外すことができます。

家電製品でもあるため作りがしっかりしており、また、使いやすさも考慮されていて好感が持てます。スタンドの高さ調節もそうですが、安物の液晶ディスプレイではこんなギミックはまず見かけませんね。





液晶ディスプレイ分解2

取り外したスタンドの様子です。

スタンドもしっかりした作りをしているため、液晶パネルの修理に失敗したら、VESA規格のディスプレイマウンタを改造して取り付けて、他の液晶ディスプレイも取り付けられるようにしようかな?(笑)。





液晶ディスプレイ分解3

スタンドから取り外した液晶ディスプレイ前面の様子です。

左右にステレオスピーカー、右下にボタン群とリモコン受光部と思われる窓が見えます。この液晶ディスプレイはTVということもあり、本来はリモコンが付属していたらしいのですが、この個体には付いていませんでした。





液晶ディスプレイ分解4

液晶ディスプレイ本体をスタンドから取り外し、裏返して置いた様子です。

矢印の位置(6箇所)がネジ止めされているため、ドライバーで外します。内側の4箇所はVESA規格のディスプレイマウンタのネジ位置と同じです。





液晶ディスプレイ分解5

スタンドが取り付けられていた部分の様子。

下側のネジ付近に亀裂が見えます。ネジのしめすぎで割れたのかと思いましたが、左側の亀裂はネジ穴のわき通っています。どうやら、スタンドを取り付けると亀裂の位置に力が集中するため割れるみたいでした。





液晶ディスプレイ分解6
液晶ディスプレイ分解7

裏蓋(バックパネル)を取り外している様子。

裏側から6本ネジ止めされていたため、裏蓋は比較的に簡単に取れるかな?と思っていたら大間違いでした…(汗)。外周にしっかりと合成樹脂製の爪で引っかかっていました。爪が折れやすいからイヤなんですよね…。





液晶ディスプレイ分解8

裏蓋を外した様子です。




液晶ディスプレイ分解9

裏蓋の内側の様子です。この液晶ディスプレイの前オーナーは喫煙者だったらしく、外側は購入当時に掃除したのですが、内側にもタバコの臭いが染みついていたので、ウェットティッシュ(笑)で掃除しました。

また、矢印の位置にはヘッドフォン端子基盤がネジ止めされていました。





液晶ディスプレイ分解10

裏蓋を取り外した本体側の様子です。

上側の丸印は左右のスピーカーに接続されているスピーカーケーブルのコネクタです。スピーカーはフロントパネル側に取り付けられているため、あらかじめ外しておきます。

右下の丸印は先ほど触れたヘッドフォン端子基盤です。

下側にある4箇所のネジを外すとフロントパネルが外れるようになります。ただし、合成樹脂製の爪はフロントパネル側にもあるので、それも外す必要があります。





液晶ディスプレイ分解11

フロントパネルを外した様子です。

左右にあるスピーカーボックスの下側についている穴は、どうやらバスレフポートみたいです。TVがCRT方式から液晶方式に変わったことで筐体を薄く作れるようになりました。

しかし、その弊害としてスピーカーのエンクロージャーにできる容量が筐体から減ってしまったため、音質は悪化したみたいな話を聞いたことがあります。たしかに、これでは悪化してしますね…。CRT方式の頃のTVは筐体の中がスカスカだったからなぁ。





液晶ディスプレイ分解12

取り外した液晶パネルの様子。左下はヘッドフォン端子基盤、右下はフロントパネルに付いていたスイッチ基盤です。





液晶ディスプレイ分解13

液晶パネルの裏側の様子。メイン基盤はシールド板の内側にあります。

矢印(6箇所)の位置にあるネジを外すと、メイン基盤がシールド板ごと外れます。アルミ(?)テープもはがす必要がありました。





液晶ディスプレイ分解14

メイン基盤の様子。金属フレームでシールドされています。

丸印のコネクタは液晶パネルのコントロール基盤に接続されていたものです。メイン基盤を外すときにコネクタも抜きました。

また、右側の矢印はインバーター基盤から冷陰極管(CCFL)に接続されていたコネクタが挿さっていた位置です。これも抜いています。





液晶ディスプレイ分解15

やっとお目当ての液晶パネル(とバックライトのセット)本体が出てきました。左側が冷陰極管(CCFL)に給電しているコネクタです。

矢印(3箇所)の位置にあるネジを外し、シールド板を外すとお待ちかねの液晶パネルコントロール基盤が出てきます。





液晶ディスプレイ分解16

液晶パネルは、LG.PHILIPS の LC171W03 という製品でした。





液晶ディスプレイ分解17
液晶ディスプレイ分解18

やっとお目にかかれた、液晶パネルコントロール基盤全体(上)と、基盤拡大(下)です。修理が必要な場所はここにあります。


写真の橙四角で囲ったところがLCDコントローラーからの信号線と、液晶パネルから伸びているフレキケーブルを接続している場所です。実はこのフレキケーブル、ハンダ付けされている訳ではなく、導電性の接着剤(のようなもの)で貼り付けられているだけなのだそうです。

この導電性の接着剤は時間の経過や発熱により劣化するらしく、徐々にはがれてしまうそうです。そのため、一部の信号線が接着剤の劣化によりはがれて断線、LCDコントローラーからの信号が液晶パネルに届かなくなるためライン抜けが起きるということのようです。

この接着剤は熱すると溶けて冷えるとまた固まる性質があるそうなので、ハンダごてで温めることによりフレキケーブルが再度接着されるため、修復することが可能のようです。ただし、温めすぎると逆にフレキケーブルが剥離、壊す恐れもあります。





液晶ディスプレイ分解19

LCDコントローラーも LG.PHILIPS 製のようです。





液晶ディスプレイ分解20
液晶ディスプレイ分解21

フレキケーブルにハンダごてのこて先を直接当てるのは怖かったので、こて先にネジを針金で巻き付けてみました。





液晶ディスプレイ分解22

写真のように、すべてのフレキケーブル接着部をこて先で横に滑らすように温めました。





液晶ディスプレイ分解23

液晶パネルのライン抜けが治ったかどうかを確認するために、メイン基盤を元に戻します。

メイン基盤を元に戻すついでに、液晶ディスプレイでライン抜けに並んで故障の多いインバーター基盤も見てみることにしました。バックライトが点灯しない故障は、たいていの場合インバーター基盤のトラブルが原因のようです。





液晶ディスプレイ分解24
液晶ディスプレイ分解25

インバーター基盤全体(上)と、電解コンデンサ拡大(下)です。

この個体ではバックライトが点灯しない症状は出ていませんでしたが、症状がでる寸前といった感じで、電解コンデンサがパンクこそしていないものの、膨らんでいました。

写真では電解コンデンサを立ててありますが、もともとはホットボンドで固定されて寝ていました。写真の橙四角で囲まれた部分が基盤パターンむき出しの状態になっており、これが一種の放熱板としての役割を担っているようです。

しかし、この基盤の裏側にはバックライトが収まった箱があり、これもかなり発熱するため、どちらにせよ熱に弱い電解コンデンサには厳しい環境のようです。





液晶ディスプレイ分解26

手持ちにちょうど、220μF, 25v の電解コンデンサ(ルビコン)があったので交換しておきました。





液晶ディスプレイ分解27

交換した電解コンデンサの拡大写真です。頭が膨らんでいます。





液晶ディスプレイ分解28

仮組みの状態で電源を入れてみましたが…。ライン抜けに変化ありませんでした(汗)。





液晶ディスプレイ分解29

ライン抜けの症状に変化が見られなかったのは、先端に付けたネジの温度が低いことが原因と思い、こて先のネジも短いものに変更、熱伝導をよくするためにシリコングリスを塗ってみました(笑)。これで、再度挑戦です。





液晶ディスプレイ分解30

今回はフレキケーブル全体を温めることはせず、ライン抜けが起きている箇所のみを重点的に温めてみました。





液晶ディスプレイ分解31

仮組みして、再度確認。…って、

ぎゃぁぁあぁぁぁぁー


やってしまいました…(汗)。加熱のしすぎでフレキケーブルが基盤パターンから剥離してしまったようです。本当に練習台になってしまいました…。ははは…(汗々)。

さて、どうしたもんかな…(汗)。



次回につづく…かもしれない。
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