LED電球を分解

4年間ほど使用していたLED電球が点灯しなくなってので、分解してみました。




(株)オーム電機 LB-L60L
(株)オーム電機 LB-L60L

壊れたLED電球は(株)オーム電機の 「LB-L60L」 という製品。

突然チカチカと点滅をし始めて、様子がおかしいなと思いながら見ていたら、じきに点灯しなくなりました。

購入当時は東日本大震災による電力危機により計画停電が行われた後であり、私が住んでいる地域でも計画停電が行われ、電気の重要性や省エネに関心が高まったことを覚えています。





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仕様
  • 型番: LB-L60L
  • 用途: 屋内用照明
  • 電源: AC100V 50/60Hz
  • 寸法: φ60mm×全長108mm
  • 質量: 110g
  • 定格消費電力: 7.6W
  • 定格電流: 0.12A
  • 全光束: 320lm(電球色)
  • 定格寿命: 40000h
  • 口金: E26


(株)オーム電機 公式HPではこの製品の詳細を見つけることができなかったため、インターネットで調べてみたところ、上に掲載している仕様を見つけることができました。

株式会社オーム電機(公式)株式会社オーム電機(公式)



購入当時は紙製の箱に入っていたので、それに仕様が記載されていたはずなのですが、なにしろ4年も前のことなので処分してしまいました。

このLED電球には電球色、昼白色の2種類の製品ラインナップがあり、私が所有しているのは電球色の方です。全光束は電球色が320lm、昼白色が420lmなので、白熱電球換算で電球色が30W相当、昼白色が40W相当になるようです。


消費電力が7.6Wと非常に低いのは良いのですが、定格寿命が40,000時間というのには疑問があります。

このLED電球はダイニングキッチン照明として使っていました。使用していた時間帯は主に朝食、夕食時なので、多めに見積もっても1日平均6時間くらい。実際は5時間くらいと思います。

6時間 × 365日 × 4年 = 8,760時間

となり、定格寿命の1/4の10,000時間にも満たないうちに壊れていることになります。更に多めに見積もって、1日平均7時間使用したとしても、やっと約1/4の10,220時間ですからね。



この手のトラブルは他にも事例があるのかな?と思いインターネットで調べてみたところ、以下のような記事を見つけました。

LED電球「10年もつ」に疑問の声 「また切れた」の声続出の理由とは(J-CASTニュース)LED電球「10年もつ」に疑問の声 「また切れた」の声続出の理由とは(J-CASTニュース)



上の記事では、サイクロン式掃除機でおなじみの電気機器メーカー、ダイソンのチーフデザインエンジニア ジェイク・ダイソン氏 が、"LED電球が長寿命というのは誤った情報だ" と述べており、また、"日本で販売されているLED電球のほとんどが放熱能力に課題を抱えており、「4万時間もの寿命があるとは思えない」" とも述べています。


また同記事では、家電店オーナーの方が自身のブログで点灯しなくなったLED電球を分解、故障の原因を調べていることにも触れており、"電球の発光部には問題がなかったが、基盤部分の「電解コンデンサー」というパーツが熱で故障していた。続けて、LED電球が点かなくなる原因のほとんどが基盤部分の故障にあるといい、一部の製品には「欠陥がある」と指摘している。" との記述もあります。


ジェイク・ダイソン氏 の発言が2015年6月。この記事の執筆が2017年2月なので、意外と最近の話です。丸2年も経っていません。また、家電店オーナーの方のブログ記事掲載は2016年2月19日なので、更に最近の出来事のようです。ちょうど1年くらい前ですね。

私が所有しているLED電球は、前述のとおり4年くらい前(2013年頃)に購入しています。その後の2年間でメーカーによる改良がなされているはずなのにもかかわらず、ジェイク・ダイソン氏 の問題指摘発言があるので、それ以前に製造された製品には更に多くの問題を抱えていたことが想像されます。





分解

という訳で、分解してみることにしました。内部構造にも興味がありますしね。


ご注意!
当ブログは素人が適当に書いているものです。参考程度にご覧に下さい。

また、この記事を参考にして分解等を行うことは自由ですが、それに伴なういかなる損害について、当ブログは責任を負いかねます。ご了承ください。




口金側の様子
口金側の様子


先ず全体を観察して、口金部分をひねると外れそうだったので、ひねってみました。





口金を外した様子
口金を外した様子


ピンボケして見づらい写真になってしまいましたが、口金をひねると外れて、このような状態になりました。


驚いたことに、本体(ヒートシンク)の内部は合成樹脂で充填されていました。電源基盤をすぐに見ることができると想像していたため、面を食らってしまいました(汗)。

合成樹脂に埋もれた状態の電源基盤部品の一部と思われる、青いセラミックコンデンサー(?)が見えます。また、口金と本体は2本の電線で接続されていましたが、外すときに切断しました。





LED電球の内部構造
LED電球の内部構造


各部品の詳細な写真は下に掲載してありますが、LED電球の内部構造を先に紹介すると上図のようになっていました。





口金(側面)
口金(側面)


口金側面の写真です。

右側の合成樹脂部分にネジ溝が見えます。本体(ヒートシンク)側にもネジ溝があり、回してねじ込むことにより固定されていました。

電球は口金をソケットにねじ込むことにより取り付ける構造のため、ソケットに取り付ける際にかかる力で本体から口金が外れてしまわないように、合成樹脂部分のネジ溝に接着剤が塗られていました。

しかし、ヒートシンクが高温になるためか接着力が落ちており、少し力を入れただけで簡単に外れてしまいました。





口金(底面)
口金(底面)

口金(内部)
口金(内部)


口金の底面(上)、内部(下)の写真です。

口金内部はピンボケで分かりづらいかもしれませんが、もとは中心部の端子と側面のネジ形状の端子に電線がハンダ付けされていました。

中心部の電線は完全に取り除くことができなかったため、髭のような状態で2本芯線が残っています。





カバー
カバー


本体(ヒートシンク)内部にある電源基盤を取り出すには少々時間がかかりそうなので、LED電球上面の発光部のカバーを先に外してみました。

口金同様、接着剤で固定されていましたが、接着剤が劣化していたため簡単に外れました。



----------------------------------------------
LB-L60L-7.6W
OHM
100V~50/60Hz
---------------------------------------------

と印刷がされていました。カバーの素材は合成樹脂のようです。





カバーを外した様子
カバーを外した様子


カバーを外した内部の様子です。LED基盤が見えます。おそらく1Wと思われるパワーLEDが4灯付いていました。

中央の穴から電源基盤より引き出された配線が伸びており、その左右2ヶ所あるネジでLED基盤が本体(ヒートシンク)に固定されています。また、配線の引き出し部分にはべっとりと合成樹脂が塗布されています。





リング
リング


LED基盤の周りには、カバーと一緒に写真のリングも付いていました。





LED基盤(表側)
LED基盤(表側)


本体(ヒートシンク)から取り外したLED基盤の様子です。配線引き出し部に付いていた合成樹脂もできる限り取り除きました。

基盤パターンをみると、4灯のパワーLEDが直列接続されているようです。また、パワーLED自体には特に故障による変異はないように見えます。やはり、故障の原因は電源基盤でしょうか?。

左右にある黄色い付着物は、劣化した接着剤です。爪でひっかくとペリペリと簡単にはがれます。接着力はもうありません。





LED基盤(裏側)
LED基盤(裏側)


LED基盤の裏側の様子です。LED基盤自体も放熱できるように金属製です。





ヒートシンク(LED基盤接触部)
ヒートシンク(LED基盤接触部)


本体(ヒートシンク)のLED基盤が固定されていた面の様子です。

シリコングリスが塗布されていますが、かなりむらがあり、量も少ないです。





ヒートシンク(内部)
ヒートシンク(内部)


LED基盤の観察が終わったので、頑張ってヒートシンク内部に充填されていた合成樹脂をマイナスドライバーで削りながら全て取り除きました。

形状からして、アルミ(?)ダイキャスト製でしょうか?。このあたりもLED電球を割高にしている要因かもしれませんね。まあ、本当に40,000時間稼働してくれるのなら、初期投資は高くとも、ランニングコスト込みでは割安なのですが・・・。





取り出した直後の電源基盤
取り出した直後の電源基盤


ヒートシンク内部の合成樹脂を取り出す過程で、一緒に出てきた電源基盤の様子です。

驚いたことに、基盤に取り付けられている部品の隅々まで合成樹脂がしみ込まされて固められています。


なぜ、こんなに厳重に合繊樹脂で固められていたのか?。その目的を考えてみたのですが、以下の2点でしょうか。
  • ヒートシンクが導体のため、電源基盤が接触してショートするのを防ぐ。
  • ヒートシンクの熱が電源基盤に伝わるのを防ぐ。


これら2点の目的は達成されていますが、電源基盤自体から発生する熱の逃げ場が全くありません。そのため、元々熱に弱い電解コンデンサーには劣悪な環境であったと想像されます。





電源基盤(全景)
電源基盤(全景)


頑張って、基盤にこびりついていた合成樹脂を取り除いた様子です。

写真ではちょっと分かりづらいかもしれませんが、左側にある2つの電解コンデンサーが液漏れしています。前述の家電店オーナーの方の指摘通り、これが故障の原因のようです。


基盤の左側は取り出すときにラジオペンチで挟んで引っ張ったらちぎれてしまいました。そのくらいしっかりと合成樹脂で固められていました。

実は、この基盤を再利用して修理するつもりでいました。しかし、これでは無理ですね・・・。

おそらくですが、取り出すときに基盤を破損していなければ、液漏れしている電解コンデンサーを同等品に交換するだけで正常動作すると思います。




  • 電源基盤を色々な角度から撮影してみました。

電源基盤(側面)


基盤表側には大きな部品、裏側にはチップ部品がびっしりと付いています。





電源基盤1


「GT892-1」と印刷されたインダクターについてインターネットで調べてみたのですが、有用な情報は得られませんでした。





電源基盤2


105℃品のルビコン製電解コンデンサーが使われいます。

上述のとおり、電解コンデンサーとって劣悪な環境から察するに、このLED電球は4年しか持たなかったというより、日本のメーカーの製品を使っていたから4年も持ったという方が正しいようです。





電源基盤3


電解コンデンサーの側面が凹んでいますが、これは液漏れ時に変形した訳ではありません。電源基盤の取り出し作業で、充填されていた合成樹脂をマイナスドライバーで削り出した時に誤って傷をつけてしまいました。





電源基盤4


「SMK0260」と印刷された電子部品が見えます。これはスイッチングレギュレーター素子(パワーMOSFET)のようです。

最近のパワーLED用電源基盤はLEDドライバーICが使われており、部品点数も少なくなっていますが、古い製品なので集積化がされておらず、普通のスイッチング電源のようです。





電源基盤5


拡大して撮影したこの青いコンデンサーはセラミックコンデンサーではなく、「タンタルコンデンサー」のようです。
耐圧: AC400V, 容量: 1000pF





電源基盤6

電源基盤7

電源基盤8

電源基盤9


電源基盤を色々な方向から撮影。





電源基盤10
電源基盤11


インダクターの外側を覆っていたフィルムをはがしてみました。インダクターの仕様について手掛かりになることが書かれているかと思いましたが、何も書かれていませんでした・・・。





電源基盤(裏面)
電源基盤(裏面)




さて、パワーLED自体は生きているようなので修理して復活させたいところですが、もう少し調査に時間が必要そうです。



次 -> LED電球を修理(互換電源基盤 購入編)
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tag : LED LED電球 パワーLED 株式会社オーム電機 LB-L60L 分解

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