スピーカーユニットメモ ~FOSTEX(フォステクス) FF125K~

FOSTEX(フォステクス) FF125K 標準価格:4,200円(生産終了品)

仕様
形式:コーン型フルレンジ
口径:12cm
インピーダンス:8Ω
最低共振周波数(f0):70Hz
再生周波数帯域:f0~18kHz
出力音圧レベル:92dB/W(1m)
入力:50w(Mus.)
m0:4.0g
Q0:0.25
実行振動半径(a):4.6cm
取付け穴:φ104mm
マグネット重量:420g
マグネットサイズ:φ100×15mm
総重量:0.93kg
※FF125Kに付属している仕様書より引用させていただきました。
FOSTEX公式製品仕様書(pdf)

所感
FOSTEXより以前販売されていた、フルレンジユニットFFxx5Kシリーズの口径12cmモデルです。純パルプコーンのFEシリーズに対して、ケナフという植物から取り出したバイオセルロースをコーン紙の原料として使用しています。

FF125KはFF125Nの後継モデルで、強力な磁気回路が特徴です。取付け穴φ104mmに対して、φ100mmのマグネットを背負っており、取付けに工夫が必要なほどです。FFxx5Kシリーズは当初、口径12cm(FF125K)、16cm(FF165K)、20cm(FF225K)の3モデルでしたが、後から8cm(FF85K)モデルが追加されました。

私がこれを購入したきっかけは、オーディオ評論家の長岡鉄男氏が設計したビックカノンという共鳴管方式のスピーカーシステムを作製するためでした。作製当時は、自室のメインスピーカーとして使っていましたが、その後、口径20cmのフルレンジユニットを使った大型の共鳴管方式スピーカーシステムを作製しましたので、現在はリアスピーカーとして活躍しています。

FE125Kを買った当時、FOSTEXのフルレンジにはFEシリーズ、FEΣシリーズ、そしてFFシリーズの3種類のレギュラーシリーズがありました。

FEシリーズは更に通常型(非防磁型)と、防磁型(FExx7シリーズ)に分類ができ、FE通常型はバックロード向け低価格モデル、FE防磁型はAV向け兼バスレフ向きモデルでした。また、FEΣシリーズは高級バックロード向けという位置づけでした。

FFシリーズは?というと、カタログ表記では標準エンクロージャーがバスレフ型ということになっていますが、どちらかというとバックロード向け低価格ユニットであり、コーン素材に違いはありますが、FE通常型と競合している製品という印象でした。

自社で競合するような製品を、なんで出しているんだろう?と不思議に思ったことを記憶しています。これは私の推測でしかないのですが、当時、松下電器(現パナソニック)よりテクニクスブランドとして販売されていた、EAS-xxF20シリーズ(磁気回路の強力なバックロード向けフルレンジシリーズ)があったのですが、この製品は価格的にFEシリーズと、FEΣシリーズの中間位の製品で、FOSTEXはその価格帯に対抗製品が必要と考て、そこから生まれてきた製品群なのではないか?と想像しています。実際FFシリーズの価格はEAS-xxF20シリーズと大体同じくらいに設定されていました。また、EAS-xxF20シリーズのラインナップも、口径10cm(EAS-10F20,公称10cmだが、実質12cmモデル)、16cm(EAS-16F20)、20cm(EAS-20F20)の3モデルでした。


以下、製品写真を掲載します。
正面
FF125K(正面)
プレスフレーム、ウレタンエッジ、バイオセルロースコーン、メタルセンターキャップのフルレンジユニットです。フレームはFE127と形状が同じようですが、FE127は黒く塗装されています。センターキャップはメカニカル2ウェイになっている訳ではなく、普通のセンターキャップです。

現在リアスピーカーとして使っているビックカノンにはFE126Eが取り付けられており、このFF125Kは傷んできたのでお休みさせていました。ひさしぶりに押入れから取り出してみたので、ウレタンエッジがボロボロになっているかな?と思っていたのですが、意外なことにしなやかさを保っていました。

背面
FF125K(背面)
φ100mmの大型フェライトマグネットがついている様子がわかると思います。正直なところ、プレスフレームのままで良いので、サイズをもう一回り大きくて、取付け穴に余裕を持たせて欲しいです。FE127とフレームを共通化してコストダウンしている関係で、難しいのでしょうが…。

側面
FF125K(側面)
こちらの方が、マグネットの大きさがわかりやすいかもしれません。マグネットの大きさに対して、フレームが強度不足そうに見えます。端子は、赤いラインが入っている方が+側です。

周波数特性(実測)
FF125K(周波数特性 実測)
磁気回路が強力のため中高域のレベルが高く、いわゆるオーバーダンピングな特性を示しており、1kHzあたりから下はf0の影響を受けないので急降下となっています。こちらの記事のFE127の特性を合わせてご覧になると分かりやすいと思います。

音質は、FEシリーズにくらべて太い音ではあるのですが、ちょっと大味な感じがします。駆動力が高く、バックロードホーンや、共鳴管を強力にドライブする使い方に適したユニットです。正直なところ、このユニットをバスレフ型エンクロージャーで使用して、低音豊かに再生するのは難しいと思います。

高域は15kHzあたりまで出てはいるのですが、中域に対して10~15dB低いです。そのため、相対的には不足となってしまうため、ツィーターは必要だと思います。私はビックカノンで使用していたので、高域不足の印象が余計に強いのかもしれません。ビックカノンはコーナーに設置するスピーカーだったので、もともと高域落ちになりやすく、また、低音の再生能力も非常に高いスピーカーです。

周波数特性(FOSTEX公式)
FF125K(周波数特性 FOSTEX公式)
こちらで公開されている仕様書(pdf)より引用させていただきました。実測と大きな違いはなさそうです。f0は70Hz付近となっており、駆動力が強いためf0付近のレベル上昇が全くないことが見て取れます。


現在FFKシリーズは、後継のFFWKシリーズに置き換わっています。しかし、FFKシリーズがバックロードホーン向けだったのに対し、FFWKシリーズは完全なバスレフ向けユニットになっており、ユニットの仕様的には後継シリーズとは言いにくいものになっています。

現在販売中のFOSTEXレギュラー製品で、FF125Kの仕様的な後継ユニットに近いものはFE126Enだと思います。ただ、コーンの材質が違うため、FF125Kよりも繊細な音になっていると思われるので、完全な置き換えではありません。

現在、ビックカノンにはFE126Enの一つ前の世代のFE126Eがついていますが、FF125Kよりも繊細な音であり、メカニカル2ウェイなので高域も伸びていて、個人的にはFF125Kよりもおすすめです。FE126EnはFE126Eの改良版なので、FE126E同様おすすめではないかと思います。


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Re: FF125K

ヤマモト カズト 様

コメントありがとうございます。

生産終了したスピーカーユニットFOSTEX FF125Kの移行先をどうするのか?というご質問ですね。
月並みな回答になってしまいますが、以下の2ケースが考えられます。


ケース1:中古品のFF125Kを探す。

探す方法としては、以下の3点が考えられます。
・ハイファイ堂のような中古オーディオショップを利用する。
・ヤフオクのようなオークションサイトを利用する。
・リサイクルショップを利用する。

どの方法で入手しても、あくまで中古品(もしくはジャンク)なので、
デッドストック品のような特別なケースを除いて、
FF125Kが販売されていた時期はかなり前ですから、かなり痛んでいると思います。
場合によって、自分で修理して使うくらいの覚悟が必要でしょう。

また、まめにチェックして出物がないか確認する忍耐も必要です。



ケース2:FOSTEXの現行製品の中でスペックの近い製品を購入する。

FOSTEXの現行製品でスペックがFF125Kに近い製品は、型番から想像すると
FF125WKと思われがちですが、実は間違いです。

FFシリーズはFFxxKシリーズからFFxxWKに移行する際に、
FEシリーズはバックロードホーン向け、FFシリーズはバスレフ向けに住み分けが明確化されました。
そのため、FF125Kはバックロードホーン向けユニットなのですが、
FF125WKはバスレフ向けユニットとなります。

そのような理由から、FF125Kに現行でスペック的に一番近い製品はFE126Enとなります。

代表的なスペックを比較すると・・・
[FF125K]m0:4.0g, Q0:0.25, 実効振動半径(a):4.6cm, マグネット質量:420g, バッフル開口寸法:Φ104mm
[FE126En]m0:2.8g, Q0:0.3, 実効振動半径(a):4.6cm, マグネット質量:440g, バッフル開口寸法:Φ104mm

となっており、スペックが似ていることが分かると思います。
また、バッフル開口寸法が同じなので、そのまま交換できると思います。


問題は音質の違いなのですが、振動板素材は・・・、
FF125K:ケナフ&バイオセルロース
FE126En:芭蕉類繊維

となっており、振動板素材が違うため音質傾向は違うと思います。

FF125K:高域不足でちょっと大味ですが、迫力がある。
FE126En:メカニカル2Wayのため高域が伸びており、繊細。

・・・といった感じでしょうか?。

私の場合、FF125Kのボイスコイル引き出し部分(コーン面にあるボンドでコーティングされている部分)が
腐食してしまい、断線の危険性があった為、FE126Enの先代であるFE126Eと交換しましたが、
FE126Eの方がハイファイ調で、高域不足も改善されて満足しております。
あくまで私個人の意見ですが、FE126Enに交換されるのが無難ではないかと思います。

FF125Kの中古を探すか、FE126Enに交換するかは、FF125Kの音にどれだけこだわりが
あるかによるので、ヤマモト様ご本人で判断されることをお勧めします。

以上、ご参考まで。

FF125K

FOSTEXのFF125Kの生産終了を知り愕然としております。
スピーカーシステムは自作のバックロードホンです。
3年前の「東日本震災」の津波の波に洗われてしまい、以降スピーカーを別スピーカーに何度も変えてみましたが納得できる音が出ません。
FF125Kを探しております。

山本
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