スピーカーユニットメモ ~Technics(テクニクス) EAS-10F20~

Technics(テクニクス) EAS-10F20 販売価格:3,800円(生産終了品)

仕様
形式:コーン型フルレンジ
口径:10cm
インピーダンス:8Ω
最低共振周波数(f0):55Hz
再生周波数帯域:f0~20kHz
出力音圧レベル:92dB/W(1m)
入力:50w(Max.)
磁束密度:10,800Gauss
総磁束:95,000Maxwell
等価質量(m0):3.8g
Q0:0.35
コーン有効半径(a):4.5cm
取付け穴:φ106mm
マグネット重量:440g
マグネットサイズ(実測):φ100×15mm
総重量:1.1kg
※EAS-10F20に付属している取扱説明書より引用させていただきました。
※(実測)と記載があるものは、私が実際に測っています。


所感
FOSTEX FF125Kの紹介記事で対抗馬として紹介しました、以前、松下電器(現パナソニック)よりTechnics(テクニクス)ブランドで販売されていた10cmフルレンジユニットです。メーカー発表では公称10cmフルレンジとなっていますが、コーン有効半径(a)が4.5cmと、FF125Kの4.6cmとほとんど同じため実質12cm相当のユニットです。(ちなみに、FOSTEX FE103Enは4.0cm。)

私が所有しているものは、10年以上前に購入したものです。


以下、製品写真を掲載します。
テクニクス EAS-10F20

当時、テクニクスのフルレンジユニットのシリーズは、 ☆スタンダード F10シリーズ、 ☆重低音 F20シリーズ、 ☆ヴォーカル F100シリーズ の3シリーズがあり、F20シリーズは口径10cmの10F20、口径16cmの16F20、口径20cmの20F20の3種類がラインナップされていました。(☆印は、カタログに本当に記載されているものをそのまま引用しています(笑)。)


F20シリーズはカタログによると・・・
[F20シリーズ]
☆重低音
F20シリーズ。ワイド&フラットな周波数特性を徹底追及。全機種が驚く程の、重量級マグネットを装着。強力な磁気回路を得て、伸びの良い低音を響かせます。また、純銅ショートリング採用のポールピース、ボイスコイル直結のドームダイアフラム。
重低音!ウーハは、音楽演奏のスケール感を左右する存在。特に100Hz以下の重低音のリアルな再生はウーハにとって重要な課題になります。F20シリーズではウーハとしての活用条件をクリアしてます。
※テクニクススピーカーユニットカタログより引用させて頂きました。

・・・ということで、ユニットに付属している取扱説明書にもバスレフ方式エンクロージャーの設計図がサンプルとして載っていますが、実際のところ、当時のフルレンジのレギュラー商品の中では最大サイズのマグネットが付いており、最強の磁気回路を誇るユニットでバックロードホーン向けの製品であり、バスレフ型では中高域のレベルが高すぎて相対的に低音不足になってしまうユニットだと思います。

カタログのうたい文句のようにウーハー用途で使用する場合、なにぶんフルレンジユニットなので、振動板が軽く薄いですから、エンクロージャー容量は本格的な設計のウーハーのように小さくすることは出来ません。また、中高域をネットワークできちんと落として、大口径ダクトを持つバスレフ型エンクロージャーで使用するという形になると思います。磁気回路が強力なので、大口径ダクトを強力にドライブすることができます。まあ、そういう意味ではウーハーとしての活用条件をクリアしているといえるのかなぁ?。全然ウーハー的な設計じゃないと思いますが。


10F20 背面
Technics(テクニクス) EAS-10F20(背面)

ご覧のように、φ100×15mmの大型マグネットが取り付けられています。取付け穴がφ106mmなのでマグネットの周りに3mm程度しか余裕がありません。FF125K同様取り付けには注意が必要です。

極性は端子側にも小さく記載されていますが、背面シールにも大きく記載されています。マグネット中央の穴は、センターキャップ内の空気圧が上がり、圧力によりコーンの振動が妨げられるのを防ぐためのものです。ボイスコイルの温度上昇を防ぐ意味もあるのかもしれません。


10F20 側面(修理後)
Technics(テクニクス) EAS-10F20(エッジ修理済み側面)

側面から見た様子です。こちらの記事でエッジを修理していますが、修理前の側面写真を撮るのを忘れてしまったため、修理後の写真となります。


10F20 前面(修理後)
Technics(テクニクス) EAS-10F20(エッジ修理済み正面)

エッジ修理後の前面写真です。上にある修理前の写真に比べると、やはりエッジが歪んでますね(笑)。

上記のカタログからの引用でも触れられていますが、アルミ製のセンターキャップはボイスコイルボビンに直結されており、ドーム型のツィーターのような動作になっています(メカニカル2way)。なので、FF125Kのようなハイ落ちにはなっていません。このユニットは元々バックロードホーン型のエンクロージャーで使っていたのですが、ツィーターの必要性は感じませんでした。


周波数特性(公式)
Technics(テクニクス) EAS-10F20(周波数特性(公式))

エッジ修正前の周波数特性は取ったことがなかったので、代わりにメーカー発表の周波数特性を掲載します。付属の取扱説明書より引用させて頂きました。


周波数特性(実測1本目)
Technics(テクニクス) EAS-10F20(周波数特性(1本目))
周波数特性(実測2本目)
Technics(テクニクス) EAS-10F20(周波数特性(2本目))

エッジ修理後の周波数特性を取ってみました。
100Hzのスパイク、50Hz以下はノイズなので無視してください。

こちらの記事のFF125Kの周波数特性と比較してみるとよく分かりますが、メカニカル2Wayの効果で10kHz以上がよく伸びています。メーカー発表値より、実測の周波数特性の方が試聴した感じに近いです。中高域が張り出してくる明るいサウンドですが、アルミ製のドームツィーターの音が支配的でメタリックなサウンドになっています。このメタリックサウンドが好みを左右しそうな感じがします。


中低域についてはFF125K同様、磁気回路が強力なためf0の影響を受けないのと、中高域のレベルが高いため200Hz付近からなだらかにレベルダウンしています。こちらのダイトーボイスDS-100Fの記事の周波数特性と比較するとわかりやすいかもしれません。DS-100Fでは100Hz付近までフラットになっています。

FF125Kと10F20は両方とも10年以上まえに購入しており、両方ともウレタンエッジなのですが、FF125Kはエッジがまだ正常のようですが、10F20は完全に朽ち果ててしまっていました。ウレタンエッジといっても各社ごとに製法が違うのかもしれない。


10F20は現在は既に生産、販売とも終了しており、入手したい場合は中古ということになります。しかし、エッジが劣化していなものを見つけるのは難しいと思います。音質がFOSTEXのユニットとは違う方向なので、そういう意味では入手する価値はあるかもしませんが、エッジの修理する覚悟は必要でしょう。

このユニットの代替は、現在のレギュラー製品では、私の知っている限りぴったりのものは思い浮かびません。次点を挙げるとすると構造的にはFOSTEX FE126Enが近いのですが、音質的には方向性が全然違うと思います。他では、金属製センターキャップのボイスコイルボビン直結のメカニカル2WayだとFOSTEX FF125WKになるのかなぁ?。でも、磁気回路の強さは10F20より弱くなります。

上でちょっと話題に出した、このユニットが元々付いていたバックロードホーン。実は、別のユニットが付いてしまっています。そのため、このユニット用のエンクロージャーがないんですよ。せっかくエッジを修理したので使いたいんですよね。個人的に好みの音ですし。でも、エンクロージャーをこれ以上増やしたくないんだけどなぁ(笑)。適当に設計したバスレフだとカンカンした音になりそうだし、バックロードホーンは大きくなりすぎるしなぁ。


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