吸音パネルを作ってみる。~その4~

前回(その3)の測定結果では、作成した吸音パネルが音をある程度遮断していることは分かりましたが、吸音しているか(または、していないか)についての判断は難しいことが分かりました。

今回は前回と測定方法を変えてみて、吸音パネルの吸音効果について更に調べてみることにしました。


(記事リンク)吸音パネルを作ってみる。
~その1~(イントロダクション)
~その2~(製作編)
~その3~(測定編1)
~その4~(この記事です。)

ご注意! この記事は素人が適当に書いているものです。内容を保障するものではありません。参考程度にされますようお願いします。


測定方法
測定方法

前回の測定では、音源とマイクの間に吸音パネルを設置した場合と、設置していない場合について音圧レベルを測定し、その違いを比較しました。

今回は上図に示す測定方法となっており、音源の前方に吸音パネルを斜めに傾けた状態で設置、マイクは音源の真上に設置しています。音源から発せられた音を吸音パネルで反射させてマイクで拾います。吸音パネルを設置しない場合についても測定を行い、それぞれの測定結果と比較します。

もし、吸音パネルが音を吸収していなければ、パネルがない場合と比較してマイクで拾った音圧レベルが高くなるはずです。吸収していれば、パネルない場合と同等、もしくは低くなるはずと考えました。

音源は前回同様KENWOOD LS-SK3-Lというスピーカーを使っています。

今回も参考資料としてコタツ板の場合も測定しました。
使用したコタツ板
コタツ板


使用ソフトウェア:
多機能 高精度 テスト信号発生ソフト WaveGene V1.40 efu氏
高速リアルタイム スペクトラムアナライザー WaveSpectra V1.40 efu氏


測定を行ったケースは以下の通りです。
[吸音パネルなし]
何も設置していない状態。このケースの結果を吸音効果の比較対象とします。

[踏み台のみ]
踏み台のみを設置している状態。
吸音パネル、およびコタツ板を斜めに傾けた状態で設置するために、下に踏み台を置いています。前回同様、踏み台がある場合の影響を確認するために測定しています。

[吸音パネル]
ダンボール貼り付け面を音源側に向けて吸音パネルを設置した状態。今回は裏側にした状態での測定は行っていません。

[(参考)コタツ板]
前回に引き続き、吸音パネル以外の物体を置いた場合の参考として測定を行いました。身近にあったコタツ板を利用しています。


[測定結果]
グラフの見方:
・グラフ線の色分けは以下に示すようになっています。
[吸音パネルなし]:緑
[踏み台のみ]:橙
[吸音パネル]:赤
[(参考)コタツ板]:青
・[吸音パネルなし]は、このケースのグラフ線のみを掲載。他のケースは[吸音パネルなし]のグラフ線とオーバーラップさせたグラフを掲載しています。
・サインスープ、ピンクノイズの2種類の信号をそれぞれ入力して測定しています。


[吸音パネルなし]
・サインスイープ
吸音パネルなし 周波数特性(サインスイープ)
・ピンクノイズ
吸音パネルなし 周波数特性(ピンクノイズ)

吸音パネル、踏み台とも設置していない状態での測定結果。上段がサインスイープ信号、下段がピンクノイズ信号の測定結果です。両方のグラフとも50Hz以下はノイズです。また、ピンクノイズのグラフの50Hz、100Hzに見られるスパイクはパソコンから出ているノイズです。無視してください。

マイクの位置は、音源のフロントバッフル真上約60cmの位置にあり、音源の真正面から90度の角度になっています。

音源に利用しているスピーカーはソフトドーム型のツィーターが付いているのですが、17~18kHz付近に落ち込みはありますが高域が良く伸びていますね。床や壁で反射した高域がマイクに届いているということもあるでしょうが、もしホーン型のツィーターで同じ測定を行ったら、もっとレベルダウンすると思います。正直なところドーム型ツィーターの指向性の良さをなめていました。


[踏み台のみ]
・サインスイープ
踏み台のみ 周波数特性(サインスイープ)
・ピンクノイズ
踏み台のみ 周波数特性(ピンクノイズ)

音源の前方に踏み台のみを配置した状態での測定結果。踏み台は吸音パネルを配置する場合と同様、寝かせた状態で置かれています。[吸音パネルなし]緑線、[踏み台のみ]橙線となっており、両者が重なっている部分は黄線になっています。

サインスイープ、ピンクノイズとも、中高域を中心に踏み台からの反射と思われるレベル上昇がみられます。800Hz~8kHzの範囲では2~3dB程度、8kHz以上では、4~5dB程度の上昇がみられます。


[吸音パネル]
・サインスイープ
吸音パネル 周波数特性(サインスイープ)
・ピンクノイズ
吸音パネル 周波数特性(ピンクノイズ)

吸音パネルを設置した場合の測定結果。[吸音パネルなし]緑線、[吸音パネル]赤線となっており、両者が重なっている部分は黄線になっています。

2kHz~8kHz範囲では[吸音パネルなし]の場合と比べて概ね同レベル、8kHz以上では[吸音パネルなし]の場合より概ね2~5dB程度レベルダウンしています。音源の前方に物体が置いてあるのにかかわらず高域でレベルダウンをしており、吸音している様子がグラフに現れているように見えます。これは正直なところ驚きでした。

80Hz~2kHz範囲では逆にレベルアップしており、吸音できず反射していることが分かります。80Hz以下では音波の指向性が良いためなのか、全く効果がないみたいです。


[(参考)コタツ板]
・サインスイープ
コタツ板 周波数特性(サインスイープ)
・ピンクノイズ
コタツ板 周波数特性(ピンクノイズ)

最後に、コタツ板を設置した場合の測定結果です。[吸音パネルなし]緑線、[(参考)コタツ板]が青線となっており、両者が重なった部分は水色線になっています。

150Hz付近より上の周波数帯では最大で6dB程度レベル上昇が見られます。250Hz~450Hzの範囲では[吸音パネルなし]と同レベルになっていますが理由は不明です。

コタツ板はかなり硬い材質(おそらくパーチクルボード)で出来ていますので、広い周波数帯域で反射していることが分かります。150Hz以下では[吸音パネルなし]グラフと重なっており、反射していないようです。[吸音パネル]では80Hzあたりまで反射しているようでしたので、材質の硬さが影響しているのかもしれません。


[まとめ]
数種類のケースについて見てきましたが、中高域については吸音効果があることが分かったのではないかと思います。低域の吸音は難しいですが、80Hz付近までなら反射しているみたいなので、吸音パネルで音源を閉じ込めるような構造にすれば、低域もある程度は封じ込めることができるかもしれません。

測定を行っていて思いついたのですが、このダンボール吸音材をグラスウールや、フェルトなどの繊維系の吸音材の代わりエンクロージャーに使ってみたら面白そうです。デットスペースに詰め込むような使い方は無理かもしれませんが、密閉型やバスレフ型のエンクロージャーには使えそうです。繊維系の吸音材とはまた違った音質になるかもしれません。

廃材利用ならコストゼロで使えます。まあ、ダイソーのポリエステルウールや、熱帯魚フィルターのコストパフォーマンスとても良いので価格的なメリットはあまりないかもしれませんが(笑)。

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