スピーカーユニットメモ ~Technics(テクニクス) EAS-5HH10~

Technics(テクニクス) EAS-5HH10 販売価格:3,500円(生産終了品)

仕様
形式:ホーン型ツィーター
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:3kHz~25kHz
出力音圧レベル:100dB/W(1m)
入力:50w(Max.)
推奨クロスオーバー周波数:5kHz以上
磁束密度:13,700Gauss
総磁束:24,000Maxwell
マグネット重量:100g
マグネットサイズ(実測):φ55×11mm
取付け穴:φ60mm
総重量:350g
※EAS-5HH10取扱説明書より引用させていただきました。
※(実測)と記載があるものは、私が実際に測っています。


特長(取扱説明書より引用)
1.高能率
 極薄軽量のチタン箔をダイヤフラムに採用し、大型マグネットによる磁気回路により、100dB/w・mの高能率を実現しています。

2.高耐入力
 ボイスコイルには耐熱処理を施した銅被覆アルミニウム線を採用し、200℃でもボイスコイルの劣化はなく、最大入力50W(クロスオーバー5kHz 12dB/oct.ネットワーク時)の高耐入力を実現しています。

3.広帯域再生
 精密に設計された、アルミダイカストホーンとアクリルイコライザーによって3kHzから25kHzまで広帯域にわたり、平坦な周波数特性を得ています。



所感
松下電器(現パナソニック)よりTechnics(テクニクス)ブランドで販売されていた、ホーン型ツィーターユニットです。

私が所有するものは、10年以上前に秋葉原のコイズミ無線(たしかラジオストア店)で購入したものです。

当時、オーディオ評論家 長岡鉄男 氏が設計したハイカノンという共鳴管型スピーカーシステムをベースにして、独自にアレンジ(改悪とも言う)した共鳴管型スピーカーを作成しており、それに装着するユニットとして同社の20cmフルレンジユニットEAS-20F20と一緒に購入しました。


以下、製品写真を掲載します。

Technics(テクニクス) EAS-5HH10(正面)

正面の様子。取扱説明書の特長どおり、精密に形成されたアルミダイカスト製ホーン、チタン箔ダイヤフラム、アクリルイコライザー、銅被覆アルミニウム線などお金のかかった作りになっており、バブル景気に沸いていた頃の製品とはいえ、よくもまぁ3,500円で販売できたなぁというのが印象に残った製品でした。私が所有しているものはシルバーカラーですが、他にブラックカラーの製品もありました。

使用年相応の状態です。少々傷が付いてしまっています。


Technics(テクニクス) EAS-5HH10(寸法)

Technics(テクニクス) EAS-5HH10(バッフル穴サイズ)

取扱説明書より寸法図を引用しました。スタンドを用いた設置方法も掲載されていますが、基本的にはバッフルに装着するタイプのユニットです。取り付け穴サイズはφ60mmです。


Technics(テクニクス) EAS-5HH10(背面)

背面の様子。こちら側から見た方が、ホーンがダイカスト製であることが分かりやすいですね。マグネットサイズはφ55×11mm。マグネット面にステッカーが貼ってあり、極性が大きく記載されています。日本製です。

ステッカーの印刷が部分的に消えていますが、これはフィルタコンデンサーをこの部分に両面テープで固定した状態で使用していたのを、今回撮影のためにはがしたからです。


Technics(テクニクス) EAS-5HH10(側面 端子部側)

端子部の様子。こちらにも小さく極性が記載されています。ファストン端子を使って接続していたため、端子部にハンダが付着していません。


Technics(テクニクス) EAS-5HH10(側面)

端子部の反対側の様子。ホーンの後ろはずん胴というか、円柱状のバックキャビティが付いています。


ここからは、周波数特性を掲載します。

Technics(テクニクス) EAS-5HH10 周波数特性(公式)

まずは、取扱説明書に掲載されている周波数特性を参考資料として掲載します。

5kHz以上がフラットで、出力音圧レベルが100dBあり高能率です。


次に、私が実測した周波数特性を掲載します。

使用ソフトウェア:
多機能 高精度 テスト信号発生ソフト WaveGene V1.40 efu氏
高速リアルタイム スペクトラムアナライザー WaveSpectra V1.40 efu氏
コンデンサー容量:3.9μF
カットオフ周波数:約5kHz
マイク位置:ユニット軸上1m

Technics(テクニクス) EAS-5HH10 周波数特性(実測 サインスイープ)
Technics(テクニクス) EAS-5HH10 周波数特性(実測 ピンクノイズ)

上段:サインスイープ(100~20kHz)、下段:ピンクノイズ です。どちらの測定結果も1kHz以下はノイズです。無視してください。

どちらの結果にも共通して1.6kHz付近にピークが見られます。ユニットのf0かな?と思ったのですが、長岡鉄男氏の著書「長岡鉄男のオリジナル・スピーカー設計術 こんなスピーカーみたことない」のP114に掲載されているEAS-5HH10の測定結果ではf0は2.5kHzくらいになっているので、詳細は不明です。長年の使用でエージングが進んで、f0が下がってきたのかもしれない。

サインスイープ、ピンクノイズとも、5kHz以上がフラットで良い特性です。


音質の傾向など
前述したとおりこのEAS-5HH10は20cmフルレジンユニットEAS-20F20と一緒に購入して、共鳴管方式のスピーカーシステムで高域補正用として使っていました。

EAS-20F20はボイスコイルボビン直結のアルミニウムセンターキャップのユニットであり、メタリックで派手な、少々荒く豪快(笑)サウンドでした(しかし、そのおかげで迫力はありました)。EAS-5HH10も少々メタリックな音質であり、両者の組み合わせはメーカーが一緒ということも手伝ってマッチしていました。

しかし、10年ほどその状態で使用していたところ、EAS-20F20のウレタンエッジが劣化してぼろぼろになってしまい、仕方がなくユニット交換を考えたのですが、当時すでに生産が終了していたEAS-20F20は入手困難な状態になっていました。

代わりにFOSTEXのFE208EΣに交換したのですが、FE208EΣはEAS-20F20とは違い荒さが少ない繊細な音で、センターキャップも紙製なのでメタリックな音でもありません。そのため、EAS-5HH10との組み合わせでは違和感がでてしまい、合いませんでした。

という経験をしており、現在自作用のスピーカーユニットで一番入手がしやすいと思われる、FOSTEXのFEシリーズには音質的に合わないと思います。

ただし、長岡鉄男氏の作品でFOSTEXのFF125Kと組み合わせている例があったと思うので、FFKシリーズには合うのかもしれません。しかし、FFKシリーズも現在はFFWKシリーズに世代交代しており、FFWKシリーズの音は残念ながら聴いたことが無いので、合うのかどうかはわかりません。

当然ながら現在入手しようとする場合、中古品となります。代替製品は?となると、価格的にはFOSTEXのFT17Hあたりになるのでしょうが、FT17Hを友人宅で聴いたことがありますが、EAS-5HH10のようなメタリックなサウンドではなく、しっとりとした音だったと記憶しているので、音質的には代わりにならないと思います。


最後に、長岡鉄男氏が著書「長岡鉄男のオリジナル・スピーカー設計術 こんなスピーカーみたことない」でEAS-5HH10のレビューをされているので、その記事を引用させていただきます。
「チタンダイアフラム、アルミダカストホーン、アクリルイコライザーという高級仕様で¥3,500と非常に安いホーントゥイーターだ。能率は高い方で高域にくせがあり、ややメタリックだが、これは抑えこむことができる。ホーン、フレームが鳴きやすいのでダンプすること。またホーンは開口部で肉厚が薄くなり、フレームから突出した形になっているので、この辺も粘土で整形したりするとよくなる。」

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